台風19号 日航ジャンボ機の墜落現場「御巣鷹の尾根」にも被害

台風19号 日航ジャンボ機の墜落現場「御巣鷹の尾根」にも被害
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台風19号の影響で、群馬県上野村にある日航ジャンボ機の墜落現場、「御巣鷹の尾根」では多くの場所で登山道が崩落したり墓標が流されたりしている被害の実態が明らかになりました。
昭和60年、日本航空のジャンボ機が墜落し、520人が犠牲となった上野村の「御巣鷹の尾根」では、先月の台風19号の影響で土砂崩れなどの被害が出ました。

登山道に向かう道路もおよそ10か所で陥没し、車が通れない状況が続く中、NHKの取材班は14日、歩いて現地に入りました。

このうち登山口では高さおよそ50メートル、幅20メートルほどにわたって斜面が崩れ、流れ出した土砂が1メートル以上の高さまで積もり、登山道の案内板が見えなくなっています。

また、沢沿いに多くの墓標が並んでいた場所では、増水によって30ほどの墓標や墓石が流されていたほか、遺品が見つかった場所に目印として立てられていた、金属製の棒も流されて土砂にうずもれています。

このほか、登山道も崩落して手すりだけが残っていたり、鉄製の橋の一部が落ちたりして、複数の場所で道が途切れていました。

村の委託を受けて「御巣鷹の尾根」を管理している黒沢完一さん(76)は
これまで高齢となった遺族が慰霊の登山を安全にできるように、登山道のところどころに、階段や手すりなどを設置して整備してきました。

黒沢さんは「尾根全体の3分の1くらいが被害にあったと思います。ことばが出ないほどの被害です」と話し、台風で流されてしまった墓標を探して回るなどして、被害の状況を確認していました。

黒沢さんのもとには台風のあと、多くの遺族から被害を心配する電話があったということで「遺族の方が見たら、どのような気持ちになるのか、考えるだけで涙が出る。一日も早く復旧して遺族の方々にお参りしてもらえるようにしたい」と話していました。

「御巣鷹の尾根」は冬に備え14日閉山し、本格的な復旧工事は雪どけを待って行われる予定です。

上野村は、事故から35年となる来年8月12日までには、遺族が慰霊登山を行えるよう復旧作業を完了させたいとしています。