「長いこと世話になったな」最期に妻に声かけた男性の告別式

「長いこと世話になったな」最期に妻に声かけた男性の告別式
台風19号の大雨で自宅が浸水する中、妻に「長いこと世話になったな」と声をかけて亡くなった、福島県いわき市の86歳の男性の告別式が営まれ、親族らが最後の別れを惜しみました。
いわき市平下平窪に住んでいた関根治さん(86)は、台風で浸水した自宅で亡くなりました。

水かさが増す中で、妻はベッドの上に避難しましたが、足が悪い治さんはベッドに上がることができず、最期は妻に「長いこと世話になったな」と声をかけたということです。

19日午前、自宅近くの斎場で告別式が営まれ、親族のほか、かつての同僚などが、治さんとの最後の別れを惜しみました。

参列した人によりますと、治さんは派手なものを好まない人柄で、告別式もつつましいものだったということです。

元同僚の男性は「訃報を聞いたときは驚いてことばもありませんでした。優しい先輩で、3年前に一緒に酒を酌み交わしたのが最後になってしまいました」と目頭を押さえながら話していました。

親戚の男性は「自分が小さいころに山遊びに連れて行ってくれる、面倒見のいい人でした。最期に『世話になったな』と声をかけたと聞きましたが、私こそ、お世話になりましたと手を合わせました」と話していました。そのうえで、「天災だからしかたないとか自己責任とかで終わらせてはいけない。治さんの死をむだにしないために、避難の呼びかけを見直したり、避難しやすい環境を整えたりして、高齢者の命を守ってほしい」と話していました。