盛り土の災害対策 補助率引き上げへ 国土交通省

盛り土の災害対策 補助率引き上げへ 国土交通省
山の斜面や谷などに土を盛って住宅地を作る、盛り土の造成地。地震や大雨などで、住宅の被害が相次いでいることを受け国土交通省は、自治体などが行う対策工事の費用の補助率を大幅に引き上げ、工事を促す方針を固めました。
「盛り土造成地」では、地震や大雨などによって地すべりや液状化が相次いで発生していて、去年9月の北海道の地震では、札幌市清田区を中心に多くの住宅に被害が出ました。

このため国土交通省は、事前に造成地の地盤を安定させる対策工事について、自治体や住民が負担する費用の国の補助率をこれまでの4分の1から、来年度は2分の1に引き上げる方針です。

事前の対策工事は、地すべりが起きやすい斜面に鉄製のくいを打ち込んだり土の中に含まれる水を抜いて、地下水の水位を下げたりする工事が必要で、数千万から数億円かかり自治体の負担が大きいことからほとんど進んでいませんでした。

補助率の引き上げは自治体が居住を誘導している区域内にあって、調査で危険性が高いとされた場所が対象で、国土交通省は、工事を促すことで防災対策につなげたいとしています。

対策がなかなか進んでいない現状

盛り土造成地では地震や大雨で被害が相次いでいる一方、対策がなかなか進んでいないのが現状です。

去年9月の北海道の地震では、強い揺れによって札幌市や北広島市を中心に盛り土造成地で地すべりや液状化が発生し、特に被害が大きかった札幌市清田区里塚では、およそ100棟の住宅に被害が出ました。

2017年10月の台風による大雨では、奈良県三郷町で鉄道の沿線沿いののり面と、その上に建つ住宅の地盤が崩れ、6棟の住宅に大きな被害が出ました。

地下水の水位が上昇した影響で盛り土が崩れたのが原因とみられ、いまも復旧工事は続いているほか、住民の一部は避難生活を強いられているということです。

盛り土造成地をめぐっては自治体が出す費用や調査の負担の問題などから、対策がほとんど進んでいないのが現状です。