転覆船 8人が乗ったサンマ漁船と確認 捜索続く

転覆船 8人が乗ったサンマ漁船と確認 捜索続く
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17日、北海道の東方沖の海上で転覆した船が見つかった事故で、船名などから転覆したのは、連絡が取れなくなっている8人が乗ったサンマ漁船と確認されました。海上保安本部は周辺の海域で乗組員の捜索を続けるとともに今後、ダイバーを潜らせて船の内部も調べることにしています。
第1管区海上保安本部によりますと17日昼前、北海道の納沙布岬の東およそ640キロの海上で、大樹町の大樹漁協所属のサンマ漁船「第六十五慶栄丸」29トンと連絡が取れなくなったと通報があり、海上保安庁の航空機が近くの海域で転覆している船を見つけました。

18日午前、海上保安本部の巡視船が現場海域に到着して調べたところ、転覆した船に書かれている船名から、慶栄丸であると確認したということです。

慶栄丸には、船長の敬禮寿広さん(52)など、40代から70代の合わせて8人が乗っていて、今月12日に仲間の漁船1隻とともに出漁し、水揚げのため、18日根室市の花咲港に戻る予定でした。

現場の周辺では、海上保安本部の航空機や巡視船などが捜索を続けていて、18日朝、慶栄丸の救命いかだが見つかったものの、人は乗っていなかったということです。

現場の海は、風がやや強く波も高い状態だということで、海上保安本部はうねりが収まるのを待ってダイバーを潜らせ、転覆した船の内部も調べることにしています。

同じ公海で漁の船長「命懸けだが不漁でやむをえず」

転覆した第六十五慶栄丸と同じ重さ29トンのサンマ棒受け網漁の中型船、第八十三恵隆丸は、16日まで慶栄丸と同じ公海で漁をしていました。

恵隆丸は18日午前10時すぎに北海道根室市の花咲港に戻り、サンマを水揚げしました。

恵隆丸の長崎雅裕船長(57)は、慶栄丸の連絡が途絶えた17日朝の海の状況について「私たちがいた場所も波が高く、水が船の中に入り込むほどだった。100トン以上ある大型船と違い、中型船は波の影響をもろに受ける。命懸けだが、サンマの深刻な不漁でやむをえず公海で漁をしている状況だ」と話していました。

そのうえで、慶栄丸の乗組員について「ひとりでも無事に戻ってきてほしい」と心配そうに話していました。

漁協「サンマの不漁が背景に」

「第六十五慶栄丸」が所属する北海道大樹町の大樹漁協には、対策本部が設置され、18日も幹部が情報収集にあたっているほか、乗組員の家族の待機場所を設けたということです。

また、午前10時すぎには漁協の事務所を訪れた海上保安署の職員から、これまでの捜索の状況について説明を受けたということです。

大樹漁協の神山久典組合長は「今後、ダイバーによる捜索が行われるということなので生存していてほしいと願うだけです」と話していました。

また、納沙布岬の東およそ640キロの遠い公海で漁をしていたことについては、サンマの不漁が背景にあるとしたうえで「遠くなればなるほど港に戻りにくいなどのリスクがあるが、不漁が続き魚を追いかけてそこまで行かざるをえない」と話していました。