タイの発電所建設めぐり賄賂 元取締役に有罪判決

タイの発電所建設めぐり賄賂 元取締役に有罪判決
去年導入された「司法取引」が初めて適用された、タイの発電所建設事業をめぐる事件で、賄賂を渡した罪に問われた大手発電機器メーカーの元取締役に対し、東京地方裁判所は無罪の主張を退け、執行猶予のついた懲役1年6か月の有罪判決を言い渡しました。
大手発電機器メーカー「三菱日立パワーシステムズ」の元取締役、内田聡被告(65)は4年前、タイで受注した火力発電所の建設事業に関連して、ほかの2人の元幹部とともに現地の公務員に3900万円余りの賄賂を渡したとして、外国の公務員への賄賂を禁じた不正競争防止法違反の罪に問われました。

内田元取締役は、賄賂を渡すことは了承していなかったなどとして無罪を主張していました。

13日の判決で東京地方裁判所の吉崎佳弥裁判長は「元取締役が『しかたないな』などといって現金を渡すことを了承したという元幹部の供述は、詳細で信用できる」と指摘しました。

そのうえで「工期の遅れによる多額の損害金の発生を避けるため、やむをえず決断したという側面はあるが、組織の最終意思決定に当たる形で賄賂を渡すことを了承しており非難に値する」として、懲役1年6か月、執行猶予3年を言い渡しました。

この事件では、去年6月に導入された「司法取引」が初めて適用され、検察の捜査に協力した見返りに、法人としての会社は起訴が見送られました。

ほかの元幹部2人は起訴された内容を認め、すでに有罪が確定しています。