五輪マラソン代表選考レースMGC 出場選手が意気込み

五輪マラソン代表選考レースMGC 出場選手が意気込み
東京オリンピックのマラソンの代表選考レースMGC(=マラソン グランド チャンピオンシップ)が15日行われるのを前に、出場するすべての選手が記者会見で意気込みを話しました。
MGCはスタートとフィニッシュ以外は東京オリンピックと同じコースで行われ、男女とも1位と2位がその場で東京オリンピックの代表に内定します。

13日はけがの影響で欠場することになった男子の一色恭志選手と、女子の関根花観選手と前田彩里選手の3人を除く、最終的に出場が決まった男子30人、女子10人の選手が、都内で記者会見に臨み、意気込みを話しました。

会見は3つの質問に対してボードに答えを書き込む形で進められ、このうち意気込みを漢字ひと文字で聞く質問に対して、女子で優勝候補の一角を担う、鈴木亜由子選手は「淡」という文字を書いたうえで「これまで淡々と準備してきた、レースにも淡々と臨みたい」と話しました。

また、鈴木選手と優勝を争うとみられる松田瑞生選手は「笑」の漢字ひと文字を書き、「笑顔をテーマにしてきたので笑顔で最後は走り抜けたい」と話しました。

そして、最年長37歳の福士加代子選手は漢数字の「一」を書き、「漢字が嫌いというわけではないが、『いち』とも読むし『はじめ』とも読むのでいい字だと思ってそうした」と笑いを交えて話しました。

一方、「コースの勝負どころ」について、男子で日本記録を持つ大迫傑選手は「ラスト5キロ」と書き「ほとんどのレースがラスト5キロで決まるし、坂もあるのでその辺が勝負どころじゃないか、レースが動くんじゃないか」と話しました。

これに対して前の日本記録保持者の設楽悠太選手は「前半の10キロ」と対照的な回答で、「速いペースでもスローペースでもどれだけ自分のリズムで走れるかがカギだ。それ以降は自分のリズムで走れると思うので前半の10キロを大切にしたい」と話しました。

レースは、15日に行われ男子は午前8時50分、女子は午前9時10分にスタートします。
NHKは女子のレースを総合テレビとラジオ第1で中継し、パソコンやスマートフォンでレースの好きな映像を選んで見られるライブストリーミングも実施します。

男女3人がけがで欠場

男子の一色恭志選手と女子の関根花観選手と前田彩里選手は、いずれもけがの影響で欠場することになりました。

これは13日午後、日本陸上競技連盟が出場選手の記者会見に合わせて発表しました。欠場の理由について一色選手は「故障明け後、レースに向けて取り組んできたが最終調整の状況を見て判断した」としています。

また、関根選手は「右足第2中足骨」の疲労骨折、前田彩里選手は「右大腿二頭筋のけん損傷」とそれぞれけがによる欠場となりました。

これにより、男子のレースは30人、女子のレースは10人で行われることになります。

MGCは男女ともオリンピックの代表3人のうち2人を、1回のレースで選考する”一発勝負”の代表選考レースです。

日本陸上競技連盟はこれまでマラソンのオリンピック代表選手をコースや気象など条件が異なる複数のレースをもとに選出してきましたが、選考の過程が不透明だなどとして選手から不満の声があがったこともあり、地元開催の東京オリンピックに向け男女とも3人の代表選手のうち2人を1回のレースで選考する方式を採用しました。

MGCのコースはスタートとフィニッシュが新国立競技場の代わりに明治神宮外苑になるほかは東京オリンピックと同じで、時期も1か月ほど遅いものの厳しい暑さが残る中で行われ、オリンピック本番を見据えたレースになるともいえます。
MGC出場選手の記者会見で、女子の選手たちは、漢字一文字でレースへの思いを表現しました。

▽前田穂南選手は『勝』。
「今大会は東京オリンピックの切符を勝ち取りたいという思いで走りたい」

▽松田瑞生選手は『笑』。
「今回の合宿は表情筋を緩める、笑顔というのをテーマにしていたので笑顔で最後は走り抜けたい」

▽安藤友香選手は『己』。
「最終的には自分自身が1番のライバルになるので自分に勝って笑顔でゴールできるようにしたい」

▽岩出玲亜選手は『馬』。
「これは馬鹿の馬です。今回の合宿はいかに馬鹿になれるかをテーマにやってきた。レース中でも暑いとか速いとか感じちゃったらそこで負けだと思う。いかに馬鹿になってしっかり受け入れて走るかだと思うのでそこを意識してレースも勝ちにいきたい」

▽野上恵子選手は『挑』。
「自分の力をどれだけ発揮できるか挑戦したい」

▽鈴木亜由子選手は『淡』。
「ここまで淡々と準備をしてきたのでレースも淡々と進めてしっかり勝負どころを競れたらいいなと思う」

▽小原怜選手は『道』。
「ここまで来るまでいろいろなことを乗り越えてやってきたので自信を持ってスタートして走り抜きたい」

▽福士加代子選手は漢数字の『一』。
「最初に一文字と言われたらこの漢字が思い浮かんだ。これは”いち”とも読むし”はじめ”とも読むのでいい字だなと思いそうした」

▽上原美幸選手は『戦』。
「勝ち負けを争うMGCの舞台で東京オリンピックの切符の獲得に挑戦するという気持ちで頑張る」

▽一山麻緒選手は『挑』。
「女子の中で1番若いので若さあふれる走りをしたい」
男子の30人の選手たちは“勝負どころ”や”自身の強み”について話しました。

▽大迫傑選手、勝負どころは『ラスト5k』。
「どのレースでもラスト5キロが勝負になってくると思う。ラスト5キロぐらいから坂もあると聞いているので、この辺が勝負どころになりレースが動くんじゃないか」

▽設楽悠太選手、勝負どころは『10キロ』。
「前半の10キロ。ハイペースで行ってもスローで行ってもどれだけ自分のリズムで走れるかがカギになる。前半の10キロを大切にしていきたい」

▽井上大仁選手、勝負どころは『坂』。
「前半なり後半なり誰かがどこかで仕掛けるだろうと思うので、そこでしっかり耐えられるか勝負できるかが勝ち負けの分かれるところかなと思う」

▽服部勇馬選手は、自身の強みを『安定』。
「ふだんから爆発力はあまりないが、安定した結果を残すことは自分の強みかなと思っている」

▽村澤明伸選手、勝負どころは『スタートから』。
「1発勝負ということで読めないレースになると思う。最初から最後までどういう風にレースが動いても対応していきたい」

▽上門大祐選手、勝負どころは『坂』。
「ペースメーカーがいないレースになるので、どこで勝負になるかは分からないが、序盤と終盤の坂は勝負どころの1つにはなってくると思う」

▽竹ノ内佳樹選手、勝負どころは『一キロ一キロ』。
「ペースメーカーがおらず、誰がどこで出るか分からないと思うので、一瞬一瞬1キロ1キロを大切にして最後まで走り抜きたい」

▽園田隼選手、勝負どころは『上り坂』。
「最初と最後に上り坂があるのでそこまたはその前後で動いてくる選手もいると思う。その辺りが1番の勝負どころになると思う」

▽木滑良選手、勝負どころは『ラスト5K』。
「勝負どころとしてはラスト5キロ。5キロから上り坂が始まるのでそこでうまく走れれば勝機はあるのかなと思う」

▽宮脇千博選手、勝負どころは『スタート~ゴールまで』。
「スタートからゴールまで、どこでレースが動くか分からない。しっかりと優勝または代表権争いに絡めるように最初から最後までしっかりと気を引き締めて走りたい」

▽山本憲二選手、勝負どころは『全て』。
「どこで誰が仕掛けるか予想はつかない。42.195キロ集中して勝負していきたい」

▽佐藤悠基選手、勝負どころは『ラスト1m』。
「ラスト1メートルまでしっかりと優勝争いに絡むという意味を込めた。ラスト1メートルで最後一瞬でも前に出てゴールすれば勝ちだと思う」

▽中村匠吾選手、勝負どころは『40km~』。
「40キロからということで、最後の2.195キロで切り替えて、勝負にこだわって頑張りたい」

▽岡本直己選手、勝負どころは『ラスト5Kからの登り』。
「みんながラスト5キロと言っているのでそこまでの勝負どころでレースできるかがカギだと思っている」

▽谷川智浩選手、勝負どころは『35km過ぎ』。
「勝負どころとしては35キロすぎからの水道橋からの上りかなと思っている。スタートからゴールまで1キロ1キロしっかり油断せず集中して走りたい」

▽大塚祥平選手、勝負どころは『35km』。
「体力的にもコース的にも35キロ以上がきつくなると思うのでそこにしっかり備えて走りたい」と話しました。

▽中本健太郎選手、自身の強みは『経験』。
「出場選手の中で最も年齢が高く、世界選手権やロンドンオリンピックという国際大会での経験がほかの選手よりあるので、そこをしっかり出して勝ちたい」

▽藤本拓選手、自身の強みは『楽しみをみい出す』。
「強みはよくわからないが、それなりに楽しみを見いだすことができるのかなと思う」

▽福田穣選手、自身の強みは『粘り』。
「ここまでもマラソンのレースで途中遅れてしまってもしっかり粘ってあがってこれたので、自分自身の強みだと思う」

▽橋本崚選手、自身の強みは『調整力』。
「マラソンでは失敗することが多かったが、今回はうまく調整できたかなと思う」

▽岩田勇治選手、自身の強みは『引かない走り』。
「MGCではどんな状況になっても引かない走りをしっかりやって勝負できればと思う」

▽堀尾謙介選手、自身の強みは『スタミナ』。
「次が2回目のマラソンなので、マラソンに対しての強みがわかっていないが、いちばん強いのがスタミナの部分かなと思う」

▽今井正人選手、自身の強みは『攻め』。
「マラソンだけに限らず、高校から陸上を始めてから攻めの走りを強みにしている。勝負どころは攻めの気持ちだ」

▽藤川拓也選手、自身の強みは『継続』。
「3年以上、けがなく練習を継続できていて、今回みたいなタフなレースではそれが生かせるのではないか」

▽神野大地選手、自身の強み『努力』。
「もともと才能のないところから努力を積み重ねて今ここに立っている。その成果を全部出し切りたい」

▽山本浩之選手、自身の強みは『後半の底力』。
「MGCを決めたレースでも後半にまくって決めた。本番も持ち前の後半の底力を発揮して、代表権を勝ち取りたい」

▽河合代二選手、自身の強みは『無』。
「普段の練習からそんなに考えて走るタイプではなく、マラソンは余分な力を使ったらいけない競技なので、その点に関しては適している」

▽高久龍選手、自身の強みは『集中力』。
「レースでも練習でも長い距離で集中力があるので、最後のゴールテープを切るまで集中力を切らずに勝ちきりたい」

▽荻野皓平選手、自身の強みは『粘り』。
「粘りはマラソンを走るに当たって大事にしていることの1つなので、今回も粘って頑張りたい」

▽鈴木健吾選手、自身の強みは『走ることが好きなこと』。
「MGCに向けてたくさん走ってきたので、その成果を出したい」
MGCの出場選手と自己ベストのタイムを一覧にまとめました。
はじめに女子です。

▽安藤友香選手=2時間21分36秒
▽福士加代子選手=2時間22分17秒
▽松田瑞生選手=2時間22分23秒
▽小原怜選手=2時間23分20秒
▽前田穂南選手=2時間23分48秒
▽岩出玲亜選手=2時間23分52秒
▽上原美幸選手=2時間24分19秒
▽一山麻緒選手=2時間24分33秒
▽野上恵子選手=2時間26分33秒
▽鈴木亜由子選手=2時間28分32秒
男子は30人です。

▽大迫傑選手=2時間5分50秒(日本記録)
▽設楽悠太選手=2時間6分11秒
▽井上大仁選手=2時間6分54秒
▽服部勇馬選手=2時間7分27秒
▽今井正人選手=2時間7分39秒
▽藤本拓選手=2時間7分57秒
▽木滑良選手=2時間8分8秒
▽中村匠吾選手=2時間8分16秒
▽中本健太郎選手=2時間8分35秒
▽山本憲二選手=2時間8分42秒
▽宮脇千博選手=2時間8分45秒
▽佐藤悠基選手=2時間8分58秒
▽山本浩之選手=2時間9分12秒
▽上門大祐選手=2時間9分27秒
▽橋本崚選手=2時間9分29秒
▽岩田勇治選手=2時間9分30秒
▽園田隼選手=2時間9分34秒
▽荻野皓平選手=2時間9分36秒
▽村澤明伸選手=2時間9分47秒
▽福田穣選手=2時間9分52秒
▽竹ノ内佳樹選手=2時間10分1秒
▽高カ久龍選手=2時間10分2秒
▽大塚祥平選手=2時間10分12秒
▽神野大地選手=2時間10分18秒
▽堀尾謙介選手=2時間10分21秒
▽鈴木健吾選手=2時間10分21秒
▽藤川拓也選手=2時間10分35秒
▽河合代二選手=2時間10分50秒
▽岡本直己選手=2時間11分29秒
▽谷川智浩選手=2時間11分39秒。