台風15号 離島でも大きな被害 東京・伊豆諸島

台風15号 離島でも大きな被害 東京・伊豆諸島
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台風15号の影響で、東京の伊豆諸島でも住宅の屋根が飛ばされるなど大きな被害が出ています。

伊豆大島 住宅も倉庫も高校も…被害深刻

NHKのヘリコプターが12日、伊豆大島の状況を上空から撮影しました。島の南側にある波浮地区では屋根の大半が吹き飛ばされ、骨組みがむき出しになっている住宅や倉庫が複数みられました。また、電柱が根元から折れて住宅に倒れかかっているところもありました。

隣の差木地地区の高台にある都立大島海洋国際高校では、校舎の窓ガラスの大半が割れ、ブルーシートで覆われていました。また、周辺では建物の屋根がはがれ、近くの斜面まで吹き飛ばされていました。

伊豆大島「被害の全容 いまだ判明せず」

伊豆大島の大島町役場によりますと、11日午後から家屋の被害調査を始めていますが、各地の被害状況がまとまるまでに少なくとも1週間はかかる見込みで、いまだに被害の全容は判明していないということです。

島の各地で倒木が相次いでいるほか、停電が今も一部で続いていて復旧作業が進められているということです。

一方、断水についてはほぼ復旧していて、13日か14日には完全に復旧する見込みだということです。

来週、授業再開するも校舎1棟使えず

伊豆大島にある都立大島海洋国際高校によりますと、台風15号による強風で教室や体育館などの窓ガラス合わせておよそ180枚が割れたほか、雨が大量に流れ込んで教室が水浸しになるなどの被害が出ました。

島全体が被災しているため、後片づけなどを業者に頼めないことから、すべての職員で対応にあたり、12日までに校舎をブルーシートで覆ったり、割れた窓ガラスの撤去作業をほぼ終えたということです。学校は休校の措置がとられていましたが、来週には授業を再開するメドがついたということです。

ただ2棟ある校舎のうち、海側の校舎の被害が特に大きく使用が難しいことから、被害の少ないもう1つの校舎の教室を中心に、生徒の寮にある会議室も活用しながら授業を再開させるということです。

大島海洋国際高校の三好康弘副校長は「島に長く住む教員は、これほどの被害が出た台風は初めてだと言っていた。来週から授業を再開させるとはいえ、すべてが通常に戻るのがいつになるのか見通せず困っている」と話していました。

新島「被害のない建物ない」

伊豆大島から南へ40キロほど離れた新島でも被害が深刻で、多くの建物に被害が出ています。新島村によりますと、12日朝から村の職員が総出で家屋の被害調査に当たっているということです。

水道については全地区で復旧し、11日、幹線の電力も復旧し、戸別の家への電力復旧が進められているということですが、光回線の通信障害が発生していて固定電話がつながらない世帯もあると見られ、長引く停電の影響で冷房が使えず体調を崩す住民も出ているということです。

新島村の職員は「壁が落ちたりガラスが割れたりするなど被害を受けていない建物がほぼ見当たらないほどです。村全体で建物の被害甚大で、復興にどれくらい時間がかかるのかわからない」と話しています。

「新島の被害も知って…」島出身者が投稿

新島村出身の植松創さんは、台風による被害の状況を知って欲しいと、新島の被害状況を写真とともにツイッターに投稿しました。

投稿では「千葉県、神奈川県だけでなく、島しょ地域も被災はかなりひどいです。島の皆様は暑い中復興に向けて動いていますがもう少し周知されてほしい」と訴えています。
投稿された写真は新島に住む友人が撮影したということで、倒れた大木を撤去する様子や電柱が道路をふさぐように大きく傾いた様子、建設会社の倉庫の壁が吹き飛ばされている様子が写されています。

植松さんは「現在は島を離れていますが、できるかぎりのことをしたいと思い、ツイッターで発信しました。新島が1日も早く美しい島に戻るよう祈っています」と話しています。

「被害大きく 島への観光控えて」新島の観光協会

一方、新島観光協会は台風15号による被害についてホームページに掲載し、「がれきなどが道に広がりカーブミラーがなくなるなど大変に危険です」などとして島への観光を控えるよう呼びかけています。

新島観光協会がホームページに掲載した文章では「復旧に向け島全体、村全体で取り組んでおりますが、暴風豪雨により倒壊破損した屋内外の片づけ処理や土砂による汚れの除去などにも時間がかかります。太い木の幹やがれきが道に広がり、カーブミラーがなくなり大変に危険です」と被害の大きさを説明しています。

そして「大変心苦しいですが、いま新島に観光のお客様を受け入れることは大変な困難な状況です」として安全が確保されるまでは島への観光を控えるよう呼びかけています。

新島観光協会によりますと、宿泊施設への被害も出ているものの全体像はわかっていないということで、宿泊施設への聞き取り調査を始めたところだということです。

また台風のあと、被害を知らずに島を訪れた観光客もいたということで、協会は「ライフラインは徐々に復旧しつつあるが、まだ観光客を十分に迎えられる状況ではなく、しばらく様子を見守ってほしい」と話しています。

「台風よく通るが まれにみる被害」神津島村

伊豆諸島の1つ、神津島村でも大きな被害が出ました。役場によりますと、住民から報告があったものだけで、建物の屋根や壁などが壊れる被害が48件、自宅の敷地内の倒木が5件、自宅の敷地内に土砂が流れ込んできた被害が2件などとなっています。

雨よりも風による被害が大きかったということで、実際の被害の規模はもっと大きいとみられるということです。

一方、台風が通過した直後は停電や断水があったものの今はほぼ復旧しているほか、倒木による道路の通行止めも現在はかなり解消されたということです。

神津島村役場では「台風が島を通ることはよくあるので、島の人たちは台風がいつ来ても備えられる生活をしているが、今回の被害はまれに見る規模だった」と話していました。