パラ競泳世界選手権 山口尚秀が世界新で金 東京パラ代表内定

パラ競泳世界選手権 山口尚秀が世界新で金 東京パラ代表内定
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イギリスで開かれているパラ競泳の世界選手権は、大会3日目の11日、男子100メートル平泳ぎの知的障害のクラスで、初出場で18歳の山口尚秀選手が、1分4秒95の世界新記録をマークして金メダルを獲得し、来年の東京パラリンピックの代表に内定しました。
イギリスのロンドンで行われているパラ競泳の世界選手権では、2位以内に入ると東京パラリンピックの出場枠が与えられ、優勝した日本選手は代表に内定します。

大会3日目の11日には、18歳で初出場の山口選手が、男子100メートル平泳ぎの知的障害のクラスの予選で、みずからの日本記録を0秒29更新する1分5秒46の日本新記録をマークして予選2位で決勝に進みました。

決勝では、身長1メートル87センチの恵まれた体格を生かしたダイナミックな泳ぎで、最初の50メートルをトップで折り返しました。山口選手は、そのままリードを守り、これまでの世界記録を0秒33縮める1分4秒95の世界新記録をマークして金メダルを獲得しました。

山口選手は、今大会、日本勢初めての金メダルで、競泳としては東京パラリンピックの代表内定第1号となりました。

また、日本のキャプテンでパラリンピック4大会連続出場の実力者、鈴木孝幸選手は、男子150メートル個人メドレーの運動機能障害のクラスの決勝で、2分37秒29の日本新記録をマークし、今大会で自身2個目のメダルとなる銅メダルを獲得しました。

優勝はロシアのロマン・ズダノフ選手でした。

このほか女子100メートル平泳ぎの知的障害のクラスでは、初出場の19歳、芹澤美希香選手が1分21秒10で7位でした。

東京パラリンピックでは行われない女子100メートル自由形の視覚障害のクラスの決勝では、辻内彩野選手が、予選でマークしたみずからの日本記録をさらに0秒02縮めて1分0秒29の日本新記録で4位でした。

一方、男子100メートル平泳ぎの視覚障害のクラスでは、日本のエース、木村敬一選手が1分12秒86のタイムで3位になりましたが、ウクライナ側が1位だった中国の選手に対し抗議を行ったため、映像などの確認が行われていて結果が確定していません。

抗議の内容は明らかになっていません。

山口尚秀「代表内定はとても光栄」

日本勢初の金メダルで東京パラリンピック代表に内定した山口尚秀選手は、「地道な努力を積み重ねてきたからこそつかめたものだと思う。東京パラリンピックの代表に内定したことはとても光栄だ。今後ともしっかりと練習を積み上げたい。パラ競泳や、パラスポーツのすばらしさをより多くの人たちに知ってもらえるよう頑張っていきたい」と喜びを話しました。

知的障害伴う自閉症で2年前からパラ競泳に

知的障害のクラスの山口尚秀選手は、愛媛県今治市出身の18歳。保育園に通っている頃に知的障害を伴う自閉症と診断されました。

小学4年生の時から水泳を始めましたが、本格的にパラ競泳に取り組んだのはわずか2年前で、1メートル87センチの長身と肩甲骨周りの柔軟性を武器にしたダイナミックな泳ぎで成長を続けてきて100メートル平泳ぎなど3種目の日本記録保持者として今大会に臨みました。

障害の影響で突然何も手につかなくなることがあるということで、競技に集中できるよう自分の気持ちを整理するためのノートを家族が作り、感情のコントロールに努めています。