欧州中央銀行 3年半ぶりに利下げか

欧州中央銀行 3年半ぶりに利下げか
米中の貿易摩擦の影響などによって、ユーロ圏の経済が低迷する中、ヨーロッパ中央銀行は12日、理事会を開き、追加の金融緩和策について議論します。市場関係者の間では、景気を下支えするため、3年半ぶりに利下げが行われるという見方が大勢を占めています。
ユーロ圏の経済は米中の貿易摩擦の影響によって、輸出が低迷するなど減速傾向が強まっています。とりわけユーロ圏最大の経済大国、ドイツは、自動車産業が大きな打撃を受けてことし4月から6月のGDP=国内総生産の伸び率がマイナスとなりました。

こうした経済状況を踏まえ、ヨーロッパ中央銀行は、12日、本部があるドイツのフランクフルトで理事会を開き、追加の金融緩和策について議論します。

市場関係者の間では、ヨーロッパ中央銀行は、景気を下支えするため、金融機関から資金を預かる際の金利を、現在のマイナス0.4%から、さらに引き下げるという見方が大勢を占めています。利下げが行われれば、2016年3月以来3年半ぶりとなります。

また、市場では、国債などを買い入れて市場に大量の資金を供給する量的緩和策の再開などほかの金融緩和策も合わせて実施する可能性があるという見方も出ています。

アメリカに続いてヨーロッパ中央銀行が利下げに踏み切れば、輸出で不利にならないよう自国の通貨の値上がりを抑えたいという思惑などから、利下げ競争がさらに広がらないか懸念が強まりそうです。
ヨーロッパ中央銀行が金融政策を担うユーロ圏は、ドイツやフランス、イタリアなど19の国で構成されています。

このユーロ圏ではGDP=域内総生産の伸び率がことし4月から6月には0.2%にとどまり、前の3か月から半減しました。

アメリカと中国の経済摩擦が激しさを増した影響で輸出が低迷したことが大きな要因です。特に域内最大の経済大国ドイツでは自動車を中心とする製造業が大きな打撃を受け、GDPの伸び率はマイナス0.1%とマイナス成長に陥りました。またフランスも0.3%の低い伸びにとどまったほかイタリアもゼロ成長となり、ユーロ圏の主要国で減速傾向が一段と強まりました。

ユーロ圏では来月末に控えたイギリスのEU=ヨーロッパ連合からの離脱がどのような形になるか見通せないことで、企業の間で設備投資を控える動きが広がっていて、経済の先行きへの不透明感が一層強まっています。