東日本大震災から8年半 いまも全国で約5万人が避難生活

東日本大震災から8年半 いまも全国で約5万人が避難生活
東日本大震災の発生から11日で8年半です。震災と原発事故の影響で、仮設住宅などで避難生活を余儀なくされている人は、先月の時点でもおよそ5万人に上っています。
復興庁のまとめによりますと、先月9日の時点で、全国で避難生活を余儀なくされている人は、4万9953人で、半年前のことし2月と比べて1825人減りました。

このうち、プレハブの仮設住宅や自治体が民間の賃貸住宅を借り上げるいわゆる「みなし仮設」などで暮らしている人は、2万5521人で、半年前よりも6300人余り減りました。

また、親戚や知人の家などで暮らしている人は、半年前よりも4553人増えて2万4207人でした。

避難している人は、全国47都道府県の989の市町村に及び、東京や神奈川など関東がもっとも多く2万0995人、近畿が2387人などとなっています。

震災の直後、最も多い時でおよそ47万人いた避難者は、平成23年12月に、33万2691人、平成24年12月に、32万1433人と年々減少してきました。

そして、平成28年12月に13万0740人だった避難者は、1年後の平成29年12月には7万7436人と大きく減少しました。

この期間の大幅な減少は、原発事故による避難指示区域以外からの自主避難の人たちが、避難先のアパートなどに無償で住むことができる支援を、福島県が平成29年3月末で打ち切ったことが影響していると見られます。

一方で、福島県では住民の帰還の見通しがたっていない区域が残されるなどいまだ多くの人が避難を余儀なくされています。

行方不明者の捜索 宮城 南三陸町

東日本大震災から8年半の11日、宮城県南三陸町の海岸で今も行方不明になっている人たちの捜索が行われました。

南三陸町歌津の尾崎地区の海岸には、午前10時、南三陸警察署と佐沼警察署の警察官11人が集まりました。警察官たちは海に向かって黙とうしたあと捜索を始め、海岸100メートルの範囲の砂利や石を警杖と呼ばれる棒や手でかき分けながら、行方不明になっている人たちの手がかりを探していました。

警察によりますと、この場所での捜索は周辺住民から漂流物が多いという情報を得て、初めて行ったということです。

南三陸町では今も211人の行方がわかっていませんが、時間の経過に加え、防潮堤の整備が進み、手がかりは年々、見つけにくくなっているということです。

南三陸警察署の大浦久義次長は「帰りを待つご家族や関係者のためにも一つでも多く手がかりを見つけたい」と話していました。

大川小 卒業生の保護者が語り部活動 石巻

東日本大震災の津波で児童と教職員、合わせて84人が犠牲となった宮城県石巻市の大川小学校で11日、卒業生の保護者が語り部活動を行いました。

大川小学校では、震災の津波で児童74人と教職員10人が犠牲となり、児童の遺族や卒業生の保護者らが教訓を伝える語り部活動を行っています。

11日は、2人の子どもが大川小学校の卒業生という高橋正子さんが、静岡県浜松市から訪れた大学生4人に当時の状況やみずからの思いを語りました。

高橋さんは、津波に襲われた直後の写真を見せながら、「学校の裏に山がありながら長時間、校庭にとどまり、避難が間に合わずに子どもたちの命が失われた。災害が起きたら、命を守ることを最優先に行動してほしい」と訴えました。

話を聞いた大学2年の女子学生は「語り部の方がいることで、震災前の学校の様子や当時、何が起きたかを詳しく知ることができた」と話していました。

語り部を務めた高橋さんは「私は子どもを亡くしたわけではありませんが、少しでも教訓を伝えられればと取り組んでいます。震災を知らない子どもが多くなっているので、話を聞いた若い人たちには一緒に伝えていってほしい」と話していました。

高知の消防学校生が震災遺構見学 仙台

高知県の消防学校の学生たちが仙台市の震災遺構を訪れ、地震や津波のおそろしさを知り、巨大地震への備えにあたりたいと決意を新たにしました。

仙台市若林区にある震災遺構、荒浜小学校を訪れたのは、ことし、高知県内で採用され、現在、消防学校で学んでいる学生39人です。

学生たちは施設の担当者から、東日本大震災の津波に襲われ、校舎の2階まで浸水した荒浜小学校は、震災の教訓を伝えるため天井の津波の痕跡などをできる限り残したまま、おととしから震災遺構として公開されていると説明を受けました。

そして、校舎の中をまわりながら、校舎の1階に多くのがれきとともに3台の車が流れ込んだことなど当時の状況を聞いたほか、津波に襲われて午後4時前で止まったままの時計などを見て、地震や津波のおそろしさを感じている様子でした。

高知県では、今後30年以内に高い確率での発生が予想されている南海トラフ巨大地震の揺れや津波で大きな被害が懸念されていて、学生たちは、今後、消防職員として巨大地震への備えにあたりたいと決意を新たにしていました。

高知県消防学校の足達優友さん(22)は「避難訓練の重要性を地域の人に知ってもらうなど消防職員としてきょう学んだことをしっかり生かしたい」と話していました。