「金融検査マニュアル」年内廃止に 金融庁

「金融検査マニュアル」年内廃止に 金融庁
金融庁が、かつて銀行などに不良債権の処理を厳しく迫った際の手引き書、「金融検査マニュアル」が年内に廃止されることになりました。今後は、不良債権の処理ではなく地域経済の実態を踏まえた融資をしているかどうかを重点的に検証する方針で、金融危機からおよそ20年を経て金融検査が様変わりします。
金融検査マニュアルは、日本長期信用銀行や北海道拓殖銀行などが相次いで破綻した1990年代後半の金融危機のあと、不良債権問題の解決を急ぐため導入されました。

バブル期から積み重なった不良債権の処理を銀行などに強く迫る検査官の姿は小説やドラマにも描かれ、マニュアルは厳しい金融行政の象徴ともなっていました。

金融機関は、その後、不良債権を減らしますが、最近では人口減少に加えて長引く低金利で収益が悪化し、新たな問題に直面しています。

このため金融庁は年内にマニュアルを廃止し、新たな検査の方針を導入することになりました。

一律の基準で不良債権処理をチェックしたこれまでとは異なり、今後は、金融機関ごとに経営の戦略を聞き取ります。

そして地域経済の実態を踏まえて融資をしているかどうかを調べ、金融機関の経営が持続可能かどうかを重点的に検証する形です。

金融機関の破綻や再編が相次いだ日本の金融危機から20年余りがたち、金融検査も様変わりすることになります。