名古屋城 本丸御殿の柱2本に傷 市が被害届提出へ

名古屋城 本丸御殿の柱2本に傷 市が被害届提出へ
去年、復元工事が終わった名古屋城の本丸御殿で、先月、2本の柱に鋭利なもので削られたような傷がついているのが見つかりました。完全に修復するのは難しいということで、名古屋市は、近く、警察に被害届を出すことにしています。
名古屋市によりますと、先月24日、名古屋城の本丸御殿の見学に来ていた人が、建物内の通路の柱に、鋭利なもので削られたような傷がついているのを見つけ、係員に知らせました。

これを受けて、さらに点検したところ、先月27日にも、通路の別の柱に傷がついているのが確認されました。2つの柱には、「りょうじ」と読めるひらがなの字と、「カイ」もしくは、「サイ」と読めるカタカナの字で深さが0.5ミリほどの傷がつけられていて、傷の大きさは、大きなもので縦8センチ、横2センチほどだということです。

名古屋市は、今後、蒸気を当てるなどして傷を目立たなくする方針ですが、完全に修復するのは難しいとしています。

名古屋城の本丸御殿は、江戸時代に尾張藩の藩主が将軍を迎える場所などとして使われていましたが、戦時中の空襲で焼失したため、名古屋市が、9年間かけて復元工事を行い、去年6月から全面的に一般公開しています。

この本丸御殿が傷つけられたのが確認されたのは初めてで、名古屋市は、悪質ないたずらとみて、近く、警察に被害届を出すとともに、見回りなどの監視体制を強化する方針です。

訪れた観光客は「考えられない」「残念」

大阪から本丸御殿の見学に来た70代の男性は「考えられないです。残念としか言いようがありません」と話していました。

東京から来た30代の女性は「海外の人も見に来ているし、世界に日本の伝統を知ってもらう意味でも傷をつけてしまうのは残念です」と話していました。

名古屋市長「1000年大事にしないといけない」

名古屋市の河村市長は、記者団に対し「残念なことだ。本丸御殿は図面に基づいて復元した本物なので、1000年は大事にしないといけない。傷をつけないようにしてほしい」と述べました。