英議会閉会 首相 離脱の延期求めない方針 今後の対応焦点に

英議会閉会 首相 離脱の延期求めない方針 今後の対応焦点に
EU=ヨーロッパ連合からの離脱期限が来月末に迫る中、イギリス議会は、EU側に離脱の延期を求めることを政府に義務づけた法律を成立させ閉会しました。ただ、ジョンソン首相は、EUと合意ができなくても離脱の延期は求めない方針を重ねて示していて、今後の対応が焦点となります。
イギリス議会では、来月末の離脱期限を3か月延期するよう政府がEUに求めることを義務づけた法律が9日、賛成多数で成立しました。

これに対して、ジョンソン首相は「離脱を延期すべきかどうか国民に信を問うべきだ」として、総選挙を前倒しで実施するよう求める動議を再び提案しましたが、今回も否決されました。

議会はこのあと、およそ1か月にわたって閉会し、来月14日から新たな会期が始まることになっています。今後、ジョンソン首相は、来月19日までに離脱についてEUと合意し、議会の承認を得られなければEUに離脱の延期を要請するよう法律に縛られることになります。

ジョンソン首相は、引き続きEUとの交渉に全力を挙げるとしていますが、合意できなくても期限の延期は求めない方針を重ねて示し、依然として合意なき離脱の可能性を排除していません。

議会が閉会したことで今後はジョンソン首相の対応が焦点となりますが、残された時間が限られるなか事態の打開に向けた道筋は見えていません。

閉会儀式でも対立

イギリスの議会は、ジョンソン首相の求めで来月14日までの5週間近くにわたって閉会することになり、10日未明、閉会の儀式が行われました。

このなかで、バーコー下院議長は「これは規範どおりでなく、通常の閉会ではない」と述べて不満を表明したほか、野党側の議員からは「恥を知れ」といった声が上がりました。

儀式では、このあと下院議員らが上院の議場に移動するのが通例ですが、多くの野党議員は閉会に抗議するため上院には行かず、下院の議場にとどまりました。

一方で与党・保守党の議員の一部は上院に移動したあと、下院に戻るのを拒否し、与野党の激しい対立が伝統の儀式にまで影響する異例の事態となりました。