北朝鮮が飛しょう体2回発射 韓国軍発表 日本の領域に飛来なし

北朝鮮が飛しょう体2回発射 韓国軍発表 日本の領域に飛来なし
韓国軍の合同参謀本部は、北朝鮮が10日午前、西部のピョンアン(平安)南道から東の方向に飛しょう体を2回発射したと発表しました。北朝鮮は今月下旬にも非核化をめぐる米朝の実務協議を再開することに意欲を示しており、硬軟織り交ぜた対応でアメリカに揺さぶりをかけるねらいがあるとみられます。
韓国軍の合同参謀本部は、北朝鮮が発射した飛しょう体の飛行距離や高度など、米韓両軍が詳しい分析を進めています。

北朝鮮はことし7月25日以降、短距離弾道ミサイルとみられる飛しょう体の発射を繰り返し、約1か月半の間にこれで8度目となります。

北朝鮮外務省でアメリカとの交渉を担当するチェ・ソニ第1次官は9日夜、談話を発表し、「9月下旬ごろ、アメリカ側と向き合い、包括的に討議する用意がある」として、今月下旬にも非核化をめぐる米朝の実務協議を再開することに意欲を示しました。

その直後に発射を強行することで、アメリカの出方を見極めるとともに、硬軟織り交ぜた対応でアメリカに揺さぶりをかけるねらいがあるとみられます。

また、韓国が軍事情報包括保護協定=GSOMIAの破棄を決めるなど、日韓関係が悪化する中で、アメリカを含めた3か国の連携を試そうという思惑もありそうです。

政府「日本領域に飛来確認されず」

政府は「わが国の領域や排他的経済水域への弾道ミサイルの飛来は確認されておらず、現時点でわが国の安全保障に影響を与えるような事態は確認されていない」と発表しました。

防衛省は飛しょう体の種類や飛距離などについて詳しい分析を進めています。

防衛相 警戒監視態勢に万全期す

岩屋防衛大臣は午前8時45分ごろ、防衛省で記者団に、「情報収集と分析に努めているが、現時点においてわが国の領域や排他的経済水域に飛来しているということは確認されていない」と述べました。

そのうえで「北朝鮮は、たび重なるミサイル等の発射によって関連技術の高度化を図っていると認識しているので、引き続き深刻な課題と捉え、情勢をしっかりと注視し、警戒監視態勢に万全を期したい」と述べました。

さらに岩屋大臣は、記者団が「韓国が日韓のGSOMIA=軍事情報包括保護協定の破棄を通告したこととの関連性はあると分析しているか」と質問したのに対し、「北朝鮮の意図についても分析をしていきたい。GSOMIAが生きている間は、適切に対応したい」と述べました。

米高官「同盟国と緊密に協議」

アメリカ政府の高官は9日、NHKの取材に、「北朝鮮から飛しょうが発射されたという報道は承知している。引き続き状況を注視し、同盟国と緊密に協議している」としています。