イラン ウラン濃縮に使う新型遠心分離機を設置 IAEA

イラン ウラン濃縮に使う新型遠心分離機を設置 IAEA
IAEA=国際原子力機関の理事会が始まり、イランがアメリカへの対抗措置としてウランの濃縮活動に使う新型の遠心分離機を設置したことを確認した、と明らかにしました。
IAEAの定例理事会は本部があるウィーンで9日から始まり、アメリカや日本などを含む35の理事国のメンバーが出席しています。

焦点となっているイランの核開発についてIAEAのフェルータ事務局長代行は、アメリカの経済制裁に対するイランの新たな対抗措置について報告しました。

IAEAによりますと、イランからはウランの濃縮活動に使う遠心分離機の研究・開発について、核合意で定められていた制限を6日に取り払ったと通告を受け、その後、IAEAはイラン中部ナタンズの核施設で高性能の遠心分離機を増設したことを確認したということです。

フェルータ氏は記者会見で、IAEAによる核開発の検証について、「さらなる協力を求める必要も出てくるが、イランはそれを理解している」と述べ、イランに協力を続けるよう求めました。

また、北朝鮮の核問題についてフェルータ氏は理事会の中で、一部の核施設では活動が続いていると指摘し、「北朝鮮の活動は深刻な懸念が残されている。国連安保理決議に違反し、極めて遺憾だ」と批判しました。

福島第一原発の汚染水問題で日韓応酬も

IAEA理事会では、原子力安全をテーマにした議論も非公開で行われました。

この中で、東京電力福島第一原子力発電所の事故後の対応について、日韓の間でやり取りがあったということです。

日本の引原大使が「科学的な証拠を基に、透明性をもって活発に情報を発信している」などと説明したのに対し、韓国の代表からは「日本がより詳細で透明性をもった情報交換を進めるために、さらに実効的な対応がとられることを期待している」といった趣旨の発言があったということです。

このため日本側は「日本は韓国を含む国際社会に対して、健康や海洋環境の問題の重要性についてこれまでも説明してきている」と応じたということです。

韓国政府は5日、福島第一原発にたまり続ける放射性物質を含む水の処理方法をめぐり、IAEAに書簡を送って深刻な憂慮を伝え、IAEAにより積極的な役割を求めています。

IAEAでは、理事会に続いて来週16日からは160か国以上が参加する年次総会が行われますが、韓国はこの問題を提起するとみられ、日本側に厳しい姿勢を示すことも予想されます。