カンボジア人殺害事件 日本人2被告の初公判 殺意を否認

カンボジア人殺害事件 日本人2被告の初公判 殺意を否認
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カンボジアの観光地でことし3月、乗車したタクシーの運転手をあらかじめ準備して殺害したとして、計画的な殺人の罪に問われている日本人の男2人の裁判が現地で始まり、殺意については否認しました。
この事件はことし3月、世界遺産アンコールワットで知られるカンボジアの観光地 シェムリアップでタクシー運転手の男性が殺害されたもので、中茎竜二被告(24)と石田礼門被告(23)のが、あらかじめ準備して男性をナイフで殺害したとして計画的な殺人の罪に問われています。

シェムリアップの裁判所で9日、初公判が開かれ、冒頭、裁判官や検察などが質問したのに対し、中茎被告は殺意については否認しました。

このあと検察は「日本からナイフを持ってきたうえに、事前に2人で打ち合わせをして犯行におよんだことから計画的な殺人だった」と指摘したのに対し、弁護側は「殺意はなく、計画的な殺人ではない」と主張しました。

検察や裁判官から「日本人がこのような事件を起こすとは信じられない」という発言もありました。

カンボジアでは長く続いた内戦からの復興に日本が大きな役割を果たし、日本人に対する信頼も厚いだけに、日本人による残忍な犯行に衝撃が広がり、裁判の行方に注目が集まっています。

被害者の妻「罪を正しく裁くこと期待」

殺害されたフム・チャンさん(当時40)は借金をして自動車を購入し、アンコールワットを訪れる観光客などを相手にタクシー運転手として働いていました。

フム・チャンさんの妻、ソク・チャンルンさん(37)は、菓子や飲み物も販売している小さな食堂で働きながら残された3歳から19歳の子ども4人を育てています。

裁判を傍聴したソク・チャンルンさんは「ようやく被告を見ることができ、また、夫の事件の裁判が始まり気持ちが楽になりました。裁判所が、夫を殺害した罪を正しく裁くことを期待します」と話していました。

事件を受けて、現地に暮らす日本人の間では、残されたフンさんの妻と子どもたちを助けようと有志による募金活動が行われるなど支援の輪も広がっています。