少女像中止 芸術家と市民が議論「意見異なる人と橋渡し大切」

少女像中止 芸術家と市民が議論「意見異なる人と橋渡し大切」
愛知県で開かれている国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」で慰安婦問題を象徴する少女像などの展示が中止されたことを受け、芸術祭に出展している12人の作家たちが25日、名古屋市で意見を交換しました。
あいちトリエンナーレでは、「表現の不自由」をテーマに慰安婦問題を象徴する少女像などを展示するコーナーが設けられましたが、テロ予告や脅迫ともとれる電話などが相次ぎ、開幕から3日で中止になりました。

会場の一つとなっている名古屋市内の商店街の空き店舗に、芸術祭に出展している作家が話し合う場所を設けることになり、25日、作家12人のほか市民も参加して意見を交わしました。

呼びかけ人の一人でアーティストの加藤翼さんが「展示を中止すべきか、すべきでないかという議論が目立つが、現実はもっと複雑なので丁寧に見ていきたい」と目的を説明しました。

参加した作家たちからは「表現の自由が規制されてきた事実を伝えることには意味があるが、どう見せるかには十分な準備が必要だ」とか「アーティストは市民にもっと芸術について理解してもらえるよう努力すべきだ」といった意見が出されました。

参加した市民からは「税金を使ってみずからの表現の自由を実現しようとするのはおかしい」という意見も出されました。

加藤さんは「アーティストの視点で、いかに意見が異なる人たちの橋渡しをしていけるかが大切だと感じました」と話していました。

“政治介入”に官房長官「全くあたらない」

菅官房長官は記者会見で、芸術祭への補助金の交付をめぐり、先に「事実関係を確認し、適切に対応したい」と述べた、みずからの発言について記者団から「表現の自由への政治介入だという批判が出ている」と指摘が出たのに対し、「全くあたらない」と反論しました。

そのうえで、「税金で賄われている補助金の取り扱いに関することなので、文化庁において事実関係を確認したうえで、適切に対応を行うものと考えている」と述べました。