G7サミット2日目 米中貿易摩擦など世界経済テーマに討議

G7サミット2日目 米中貿易摩擦など世界経済テーマに討議
フランスで開かれているG7サミット=主要7か国首脳会議は、2日目の討議が始まり、各国首脳が、対抗措置の応酬が続く米中の貿易摩擦をはじめとする世界経済と貿易をテーマに意見を交わしています。
フランス南西部のビアリッツで開かれているG7サミット=主要7か国首脳会議は2日目を迎え、安倍総理大臣ら各国首脳は、日本時間の午後5時前から、世界経済と貿易をテーマに討議を行っています。

世界経済をめぐっては、アメリカと中国の貿易摩擦が長期化していて、サミット直前にも双方が高い関税を課す対抗措置の応酬が続いています。

また、自由貿易の在り方をめぐっては、アメリカのトランプ大統領とヨーロッパ各国の首脳との間で考え方に隔たりがあり、サミットでの議論の行方が注目されます。

今回のサミットでは、例年取りまとめられてきた首脳宣言の採択が初めて見送られる方向となっていますが、世界経済の先行きが不透明となる中、G7がどのような協調姿勢を示すことができるのかが焦点です。

また、各国の首脳は、南アフリカやエジプトなど8つの招待国の首脳とともに、「不平等との闘い」をテーマに討議を行うほか、質の高いインフラ整備などアフリカとのパートナーシップについても意見を交わすことにしています。

このほか、初日の夕食会で、議論されなかった北朝鮮問題や中国情勢については、2日目以降の日程で意見が交わされることになっています。

専門家「深刻な機能停止状態をいかに回避するか鍵」

アメリカ国防総省で東アジア政策担当の上級顧問を務めた、カーネギー国際平和財団のジェームズ・ショフ上級研究員は、G7サミットを前にNHKのインタビューに応じ「1つこれだけというような大きなテーマはないが、多くのポイントがある」としたうえで、G7では世界経済の減速やイラン情勢への対応についての議論が焦点になると指摘しました。

また、「トランプ大統領はイギリスのジョンソン首相のことを気の合う存在と感じており、今回のG7に出席する大きな動機はジョンソン首相との会談だ」と述べ、トランプ大統領はジョンソン首相との初めての首脳会談に重きを置いているとの見方を示しました。

そのうえで、トランプ大統領にはジョンソン首相に対し、イランへの対応で立場が大きく異なるフランスやドイツとは一線を画し、アメリカ寄りの立場をとるよう働きかける思惑があるという見方を示しました。

そして、G7の枠組みについてショフ氏は「G7各国の間であまりに多くの分野で根本的な立場の違いがあり、G7の中での分断や分裂を危惧している」と述べて、1国行動主義のトランプ大統領に加え、EUからの離脱の実行を掲げるジョンソン首相が出現したことでG7の結束力が弱まることへの懸念を示しました。

そのうえで、「今回のサミットで前向きな結果は期待できない。イラン情勢や世界経済での対応などでG7が深刻な機能停止状態となるような事態をいかに回避するかが鍵だ」と指摘しました。

また、「G7のなかで、ヨーロッパでも北米のいずれでもない、唯一のアジアのプレーヤーとして、日本の役割が非常に重要だ」とも述べ、日本が、立場の異なるG7各国をつなぎとめることに期待を示しました。

さらに、ショフ氏は、安倍総理大臣との日米首脳会談では、日米の貿易交渉やアメリカが結成を目指す中東のホルムズ海峡の安全を確保するための有志連合への参加が議題になるとの見方を示しました。