GSOMIA継続か破棄か 韓国 きょう夕方にも判断示す

GSOMIA継続か破棄か 韓国 きょう夕方にも判断示す
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韓国大統領府は、22日午後3時からNSC=国家安全保障会議を開き、日韓両国の軍事情報包括保護協定=「GSOMIA」について協議しています。早ければ22日夕方にも協定を継続するかどうか判断を示します。
韓国大統領府は、22日午後3時から、チョン・ウィヨン(鄭義溶)国家安保室長の主催で、NSC=国家安全保障会議の常任委員会を開き、日韓両国の軍事情報包括保護協定=「GSOMIA」について協議しています。

この協定は、1年ごとに延長されていますが、どちらかが毎年8月24日までに通告すれば協定を破棄できることになっています。

自動更新の期限が24日に迫る中、NSCでの協議の結果は、ムン・ジェイン(文在寅)大統領に報告され、早ければ22日夕方にも韓国政府が協定を継続するかどうかの判断を示します。

この協定について、韓国メディアは大きく報道していて、このうち、連合ニュースは、「アメリカや日本との安全保障における協力の重要性を考慮して延長する可能性が高いようだ」と伝えています。

一方で、一部のメディアは、日本の輸出管理をめぐり関係が悪化するなか、敏感な軍事情報を交換すべきなのかという意見も伝えています。

そのほか、協定は継続しつつ、共有する情報を制限する「条件付きの協定延長」の可能性もあるという見方も伝えています。

この協定について、日本側はこれまで継続を呼びかけていて、韓国側の判断が注目されます。

GSOMIAとは

「GSOMIA」=軍事情報包括保護協定は、弾道ミサイルの発射の兆候など、秘匿性の高い軍事情報を2国間で交換するため、情報を適切に保護する仕組みなどを定めたものです。

情報を取り扱う人を限定しているほか、許可なく第3国へ提供しないことなどが盛り込まれていて、日本は、韓国と3年前の2016年11月に協定を締結したほか、アメリカとインドとも締結しています。

GSOMIAを韓国と締結するまでは、北朝鮮による弾道ミサイルや核実験などの情報に限ってアメリカを介して、情報を交換していましたが、協定の締結により、日本と韓国の間で直接、情報のやり取りができるようになっています。

協定に基づいてどのような情報を交換しているかは具体的には明らかにされていませんが、防衛省幹部は、「共有する情報の質やスピードが上がり、北朝鮮の弾道ミサイル発射などへの対処能力も強化された」としていて、防衛省は、協定は地域の平和と安全に寄与するものであり、北朝鮮の短距離弾道ミサイルなどの発射が続くなかでは、重要性が増しているとしています。

協定は、日本と韓国のどちらかが破棄を通告しないかぎり、1年ごとに自動的に延長される取り決めになっていますが、破棄する場合は、90日前に外交ルートを通じて通告しなければならず、毎年8月24日が期限となっています。

官房長官「厳しい状況でも継続を」

日韓両国が安全保障上の機密情報を共有・保護するための協定=「GSOMIA」について、菅官房長官は閣議のあとの記者会見で、「日韓関係が厳しい状況にあっても連携していくことが重要だ」として、協定の継続を求めていく考えを重ねて示しました。

この中で菅官房長官は、日韓両国の安全保障上の機密情報を共有・保護するための協定=「GSOMIA」について、「安全保障分野の協力を強化し、地域の平和と安定に寄与するという認識のもとに毎年、自動延長している」と述べました。

そのうえで、「政府としては、日韓関係が非常に厳しい状況にあるものの、連携すべき課題は連携していくことが重要だと考えており、引き続き適切に対応していきたい」と述べ、協定の継続を求めていく考えを重ねて示しました。

一方、菅官房長官は、韓国政府が、福島第一原子力発電所の事故を受けて日本産食品の輸入の際に行っていた放射性物質の検査の強化を発表したことについて、「多くの国や地域では、日本産の食品の安全性を踏まえて輸入規制の緩和や撤廃が進んでいる。科学的根拠を踏まえた対応をとるよう強く求めていきたい」と述べました。

また、菅官房長官は、21日行われた日韓外相会談で、韓国側から、福島第一原発の汚染水処理について情報提供を要請されたのに対し、河野外務大臣が「国際社会に透明性を持って丁寧に情報を提供しており、今後も情報公開を進めていく」と説明したことを明らかにしました。

さらに菅官房長官は、先月、日本を訪れた韓国からの旅行者が去年の同じ時期に比べて7.6%減ったことを受けて、今後の動向を注視する考えを示しました。

岩屋防衛相「地域の平和と安定に貢献するもの」

岩屋防衛大臣は、閣議のあとの記者会見で、「GSOMIAは、日韓間の安全保障分野における協力と連携を強化し、地域の平和と安定に貢献するものだ。延長されることに期待をしている」と述べました。

そのうえで、岩屋大臣は、「ことし5月以降、北朝鮮が飛しょう体を発射した事案があったが、韓国側とは、GSOMIAを通じて、さまざまな情報交換をしている。日韓双方が、より広範な情報に基づいて、安全保障上の情勢分析や事態対処を行うことが可能となる意味で、双方にとって、この枠組みは有益で、ひいては日米韓の連携にも資している」と述べました。