桐生 10秒05で優勝 男子100メートル

桐生 10秒05で優勝 男子100メートル
陸上の桐生祥秀選手が、福井市で行われた大会の男子100メートルに出場し、10秒05の好タイムで優勝しました。
陸上男子100メートルで日本歴代2位の9秒98のタイムを持つ桐生選手は、イギリスで出場した国際大会以来およそ1か月ぶりに、福井市で行われた100メートルのレースに出場しました。

会場の福井県営陸上競技場は、おととし桐生選手が当時の日本新記録をマークしたことから、「9.98スタジアム」と名付けられ、桐生選手の記録更新を期待する多くの観客が詰めかけました。

レースには、桐生選手のほか10秒07の自己ベストを持つ多田修平選手や、今シーズン好調な白石黄良々選手も出場し、桐生選手は追い風0.9メートルの好条件のなか、中盤から力強い伸びを見せて優勝しました。

タイムは10秒05で自身2回目の9秒台はなりませんでしたが、会場の大きな声援に手を振って応えていました。

2位は10秒20の多田選手、3位は10秒29の白石選手でした。

桐生 「記録更新できず反省やふがいなさも」

優勝した桐生祥秀選手は、「会場が盛り上がっていたので楽しかったが、日本記録を更新できなかったので反省やふがいなさもある。記録を出さないといけないという緊張感があった」とレースを振り返りました。

また今回のレースで初めて金属製のピンがついてない特殊なスパイクを試していました。これについては「感覚はいつものものと全く違うが、気持ちよく走ることができた。世界選手権やオリンピックでどちらを使うのかまだ決めていないが、これから悩んでいきたい」と手応えを感じていました。

大会は「クラウドファンディング」で運営

今回、桐生祥秀選手が出場した大会は、インターネットで資金を集める「クラウドファンディング」で資金を調達するなどこれまでにない運営方法が取られました。

大会は、おととし福井市の同じ会場で行われた日本学生対校選手権で、桐生選手が日本選手初の9秒台をマークしたことから、当時の盛り上がりを再現したいと福井陸上競技協会などが企画しました。

桐生選手をはじめ、多くのトップ選手に参加を募るためインターネットで資金を集める「クラウドファンディング」でおよそ780万円を集め、選手の招待費や賞金に充てられました。

日本陸上競技連盟の公認大会で、「クラウドファンディング」が使われたのは初めてです。

また、大会では投てき種目が行われなかったため、400メートルトラックの内側に売店を設置して飲み物を販売するなど観戦の自由度も高く、一定以上の金額を寄付した人はフィールド内で観戦できるなどの特典も設けました。

これにより、用意された客席はほぼ満員の盛り上がりで、桐生選手は「盛り上がっていて楽しかったし、呼ばれればまた出場したい」と話すなど、選手からも好評でした。

東京オリンピックを1年後に控え男子100メートルで9秒台が相次ぐなど、陸上競技がかつてない盛り上がりを見せる中、今後こうした運営方式が定着するか注目されそうです。