少女像など展示中止 検証委が初会議 あいちトリエンナーレ

少女像など展示中止 検証委が初会議 あいちトリエンナーレ
愛知県で開催されている国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」で慰安婦問題を象徴する少女像などの展示が中止された問題で、一連の経緯などを検証する初めての委員会が16日、名古屋市で開かれました。
あいちトリエンナーレをめぐっては、「表現の不自由」をテーマに、慰安婦問題を象徴する少女像などを展示するコーナーに抗議が相次ぎ、開幕から3日でこの展示が中止になりました。

愛知県では一連の経緯や公金を使った芸術祭の在り方などを検証するため、有識者6人による委員会を設け、16日、初めての会議が開かれました。

会議では県側から展示が中止になった経緯が説明され、委員からは「作品の本来の意図などに触れないまま、SNSなどで反応する極めて現代的な問題だ」とか、「自分の考えに合わない展示は、メールやファックスで中止させられるという勘違いや懸念が生じてしまった」といった意見が出されていました。

会議では、今後、芸術祭に参加した作家や運営関係者、それに市民などから、意見を聞くフォーラムも開いたうえで、11月末までに提言をまとめる予定です。

座長を務める国立国際美術館長の山梨俊夫氏は「事務方が持っている文書資料と関係者へのヒアリングを軸に経緯を検証していきたい」と話していました。

ロバート・キャンベル東大名誉教授「透明な審議を」

あいちトリエンナーレの検証委員会が始まったことについて、日本文学の研究者で、東京大学名誉教授のロバート・キャンベルさんは「すみやかに検証委員会が発足することには賛成です。さまざまな状況や人々の証言があいまいにならないうちに、着手すべきだと思います。この展示会の実行委員会の現場対応や、政治家、あるいは、行政の方々がどう動き、それが適切だったのか、審議いただいて、私たちに『透明』に伝わるようにしてほしい。展示会もまだ中止であって、廃止になったわけではありません。議論や表現が狭められれば、民主主義国家の根幹を揺るがせかねない。ポピュリズムや分裂が世界中で起きている中、日本でその状況をつくってはいけないと思います」と話しています。