プール女児死亡 遊びはじめてまもなく行方不明に

プール女児死亡 遊びはじめてまもなく行方不明に
k10012038311_201908162056_201908162058.mp4
15日、東京 練馬区のプールで小学生の女の子が死亡した事故で、女の子は発見のおよそ1時間前にプールで遊び始めてまもなく行方が分からなくなったことが警視庁への取材で分かりました。女の子は水面に浮かんだ遊具の下で見つかっていて、警視庁は詳しい経緯を調べています。
15日午後、東京 練馬区の遊園地「としまえん」のプールで埼玉県朝霞市の小学3年生、森本優佳さん(8)が水面に浮かべたマットのような遊具の下で見つかり、死亡しました。

警視庁のその後の調べによりますと、森本さんは両親と妹とともに家族4人で遊びに来ていて、午後1時すぎごろから現場のプールで父親と遊び始めましたが、まもなく行方が分からなくなったということです。

父親が監視員に相談し、拡声機で名前を呼びかけてもらいましたが見つからず、遊び始めてからおよそ1時間後の午後2時の定時点検で監視員が水中に潜って確認したところ、森本さんを発見しました。

警視庁は1人になったときに何らかの理由で遊具の下に入り込んで溺れた可能性があるとみて、詳しい経緯を調べています。

「としまえん」は事故の原因が判明していないため、来週月曜の今月19日まですべてのプールの営業を中止するということです。

現場は遊具など浮かべたエリア

「としまえん」によりますと、園内のプールは6つのエリアに分かれていて、事故が起きたのは遊具などを浮かべた「ふわふわウォーターランド」と呼ばれるエリアでした。

このエリアは3年前の平成28年夏から営業を始めていて、管理・運営は広島県の企業が行っていました。

エリアには大小2つのプールがあり、現場となった大きいほうのプールは、長さ50メートル、幅20メートル、深さは1.2メートルから1.9メートルあります。

水面には浮き島のようなマット状の遊具がつながっていて、子どもたちが救命胴衣を着用したうえで、歩いたり遊んだりできるようになっていました。

15日はこのエリアに延べ270人が訪れました。監視員はエリアの大小のプールに合わせて7人配置され、プールサイドから異常がないか確認していたということです。

正午と午後2時には利用者全員にプールから上がってもらったうえで水中の点検を行っていて、15日は午後2時の点検の際に、遊具の下から女の子を発見したということです。

警視庁によりますと、遊具はマットのような形で、縦2.5メートル、横5メートル、厚さは30センチメートルありました。

「としまえん」は事故の原因が分かるまで、このエリアの営業を当面中止するとしています。

水上アスレチック 安全基準なし

今回事故が起きた水面に浮かべる遊具は「水上アスレチック」とも呼ばれています。

大型のものもあり、子どもたちから人気で、近年プールや海水浴場などに多く設置されています。

一方で、文部科学省などによりますと、こうした遊具の安全基準はなく、安全管理は事業者に任せられています。

国の指針はプールそのものの構造や設備などについて定められていますが、遊具に関する決まりはないということです。

プール運営者側の安全対策は

水面に浮かべる遊具は全国のプールや海水浴場などに設置されていますが、安全対策は施設ごとに異なります。

このうち、静岡県熱海市の海水浴場「熱海サンビーチ」では、水上で滑り台やトランポリンなどが楽しめる縦30メートル、横40メートルの遊具を市の観光協会が4年前から設置しています。毎年、夏の1か月余りの間に1万人以上が訪れる人気の施設です。

安全対策として、事故の起きたプールと同じく、子どもたちは救命胴衣を着用して遊んでいます。海に落ちた場合にすぐに引き上げられるよう、海水浴場の監視員とは別に、遊具の上に専用の監視員を最低でも5人配置しているということです。また、監視員の目が行き届くよう、一度に遊べるのは最大で100人とし、利用時間も1時間ごとの入れ替え制にしています。

15日の事故を踏まえて、16日は監視員8人の態勢で、安全確認に当たっていました。

小学生の娘と訪れた43歳の父親は「毎年利用しているので慣れてはいますが、きのうの事故があったので娘から目を離さずそばにいるように気をつけました」と話していました。

また、小学5年生の男の子は「事故があったことを知って最初は怖かったけど、楽しかったです」と話していました。

遊具の管理責任者の加藤正二さんは「連日多くの人に来てもらっていて、利用者は年々増えています。きのうの事故を踏まえて監視を徹底していきます」と話しています。