スポーツクライミング野口選手 第一人者の意地示す銀

スポーツクライミング野口選手 第一人者の意地示す銀
16歳で初めて出場してから14年。今大会が最後の世界選手権と明言している野口啓代選手は、得意種目のボルダリングでついに優勝には届きませんでしたが、表彰台を確保し第一人者の意地を示しました。
ボルダリング女子決勝、野口選手は最初の壁で「登ってみるまで動きがわからない部分があった」と、ホールドに乗せた手の向きを何回も変えたりひざを思い切り曲げて登ってみたりと、登っている途中に高い修正力を発揮し、3回目のトライでなんとか頂点に達しました。

そして、最後まで登らなければ表彰台を逃していた最終の壁では「自分の得意な壁だった。1回で決めるつもりだった」と気迫の登りで有言実行。

2大会連続の銀メダルをつかみ取りました。

大会前日の記者会見で野口選手が口にした「東京オリンピックでの現役引退」。

野口選手にとっては、3年前、東京オリンピックでのスポーツクライミングの実施が決まった時から決意していたことで、第三者に話すのも初めてではありませんでした。

それでも、公の場でみずから明言したことでメディアに大きく取り上げられ、大会初日のボルダリング予選後に「戸惑ってはいないか」と記者が尋ねると、「大丈夫ですよ。注目してもらえてむしろうれしいです」と笑顔で返しました。

競技に対しストイックで、その姿が時に近寄りがたく感じることもあった野口選手。

余裕すら感じるにこやかな表情を見て、プレッシャーすらも楽しみながらすがすがしい気持ちで今大会に臨んでいることをうかがわせました。

最大の照準は、大会終盤の複合。

東京オリンピックの出場権がかかる大一番です。

野口選手も「ボルダリングはまた2位で悔しいが、複合に向けていいスタートが切れた」と視線は先を見据えています。