「じいちゃん打たせてくれ!」亡き祖父への思いを胸に

「じいちゃん打たせてくれ!」亡き祖父への思いを胸に
2回戦で接戦の末に敗れた鹿児島の神村学園。2年生ながら先発出場し、2本のヒットを打った田中大陸選手は大会直前に亡くなった祖父への思いを胸にプレーしました。

亡き祖父のおかげで神村学園に

12日の試合に5番ライトで先発出場した田中選手。

甲子園出場を決めた先月28日の鹿児島大会決勝の前日、祖父の佳津也さんを病気で亡くしました。

田中選手は離島の徳之島出身。

幼いころから野球を始めた田中選手を佳津也さんはずっと応援してくれていました。

中学生の時には、実家にネットや支柱を使ってバッティング練習場を手作りしてくれました。

また、野球の強い神村学園に進学する際には、島を出ることに反対する親戚もいましたが「頑張ってこい」と背中を押してくれたといいます。

今回の鹿児島大会でも佳津也さんは徳之島から駆けつけ、開会式から3週間ずっとスタンドから応援し続けてくれていました。

「じいちゃん打たせてくれ」と願っていた

田中選手は12日の試合、甲子園に連れてこられなかった亡き祖父への思いを胸に打席に立っていました。

「1球1球そらを見上げて『じいちゃん打たせてくれ』と願っていた」

そして、高岡商業の荒井大地投手にノーヒットに抑えられていた5回。

田中選手がチーム初ヒットを打ちます。

7回にも2打席連続のヒットを打ってこの後の得点につなげました。

1点及ばず敗れる 最高の恩返しにならず

しかし、3点を追う9回ノーアウト二塁のチャンスではセンターフライ。

ランナーを進めるもののチームはあと1点及ばず、敗れました。

「チャンスで1本決める気持ちでやっていたが打てず、悔しい」と応援してくれた佳津也さんへの最高の恩返しとはなりませんでした。

来年も甲子園へと誓う

徳之島では闘牛が盛んで、田中選手の実家には祖父の形見でもある闘牛がいます。

田中選手が小学4年生の時、佳津也さんが与えてくれました。

名前は田中選手の名前にちなんで「大陸王」。

その闘牛のように強い気持ちを持って成長したいと語る田中選手が、祖父に伝えたいメッセージがありました。

「じいちゃん、来年も甲子園に来るから見ててね」

田中選手は、祖父への感謝と決意を胸に来年の甲子園を目指します。