“どん底”チームの逆転劇 秘密は“幸運の招き猫”

“どん底”チームの逆転劇 秘密は“幸運の招き猫”
北照(南北海道)は、2年連続での甲子園出場。しかし、その道のりは平たんではありませんでした。春の北海道大会では、地区予選で敗退し、「史上最低レベル」とまで言われました。そんなチームの支えになったのが、寮に住み着いた1匹の野良猫でした。

そいつは突然やって来た

野良猫がやってきたのは、春の大会でふがいない成績に終わり、チームがどん底にあったことし5月。突然、野球部の寮の前に姿を現し、ごはんの残りをあげるとすぐになついたそうです。

あまりのかわいらしさに、校長の許可をもらって、部で世話をすることを決めました。つけた名前は「スラパン」。ユニフォームの下に着用する「スライディングパンツ」に由来します。

チーム上向きに

「スラパン」が仲間に加わってから、不思議なことに、どん底だったチームの状態がみるみる上がっていきました。

南北海道大会を順調に勝ち進み、決勝では、延長14回までもつれた死闘を制して、2年連続5回目の夏の甲子園出場を決めたのです。

その決勝で、193球の完投を見せ、勝利に大きく貢献したのが、3年生の桃枝丈投手でした。

実は、桃枝投手、「スラパン」に最初にごはんをあげた部員でした。「スラパン」と出会ってから著しい成長を見せ、2か月で球速が8キロアップ、142キロまで出せるようになりました。

南北海道大会では7試合中、6試合を完投し、頼れるエースに成長しました。

部員のアイドルに

日々、厳しい練習と向き合う部員たちにとって、「スラパン」と触れ合う時間は、このうえない癒やしになりました。

練習の疲れや試合へのプレッシャーなど、すべてを忘れることができたと言います。

さらに、協力して「スラパン」の世話をすることで、いつしか、チームとしての連帯感が高まっていきました。

猫に不思議な縁

北照は、2013年のセンバツ大会では2勝を挙げて、ベスト8に入りました。

実はこの時も、野球部の寮に白猫の「トミ」が現れ、みんなでかわいがりました。

当時のエース、大串和弥さんも「トミがいたからセンバツのベスト8に残れたと思う。ことしこそ悲願の夏の甲子園初勝利を成し遂げてほしい」と願っています。

お願い!スラパン!

北照の選手たちは、先月28日に関西に入り、初戦に向けた調整を進めてきました。

試合が近づき、緊張感が増す中、スラパンの写真を見て、リラックスしているということです。

桃枝投手は「初戦もスラパンの力を借りて頑張りたい」と話していました。

チームに幸運を呼んだ猫が、甲子園でも勝利を招くか。北照は、悲願の夏の初勝利に向け、11日に中京学院大中京(岐阜)との初戦に臨みます。