三菱重工の資産 現金化の手続き開始 韓国「徴用」裁判の原告

三菱重工の資産 現金化の手続き開始 韓国「徴用」裁判の原告
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太平洋戦争中の「徴用」をめぐる韓国の裁判で、原告側は、23日、すでに差し押さえていた被告の三菱重工業の資産を売却し、現金化するための裁判所への手続きを始めたことを明らかにしました。手続きが完了すれば、日本企業に実質的な損害が生じることになり、日韓関係は、改善の糸口すら見いだせない状態が続いています。
太平洋戦争中の「徴用」をめぐる韓国の裁判では、去年11月、「女子勤労てい身隊」として過酷な労働を強いられたとする韓国人女性やその遺族に損害賠償を支払うよう三菱重工業に命じる判決が、確定していました。

原告と弁護士などは、23日、南西部クワンジュ(光州)で記者会見を開き、すでに差し押さえていた三菱重工の特許と商標合わせて8件を売却して現金化する手続きを、テジョン(大田)地方裁判所に申し立てたことを明らかにしました。

その理由について、原告側は、「三菱重工が遺憾も表明せず、賠償に関する協議の要請も黙殺した」と述べたうえで、手続きには6か月ほどかかるのではないかとの見通しを示しました。

「徴用」をめぐる一連の裁判では、ことし5月、新日鉄住金、現在の日本製鉄と機械メーカー不二越を訴えた原告も株式を売却する裁判所への手続きをすでに行っていて、いずれも完了すれば、日本企業に実質的な損害が生じることになります。

この問題で、日本政府は、日韓請求権協定に基づいて、仲裁委員会の開催を要請し、今月18日に必要な手続きの最終期限を迎えましたが、韓国側は応じませんでした。

両国の間では、日本による輸出規制をめぐっても、対立が深まっていて、日韓関係は、改善の糸口すら見いだせない状態が続いています。

菅官房長官「現金化の動き 続いていること懸念」

菅官房長官は、閣議のあとの記者会見で「日本企業の資産の現金化の動きが続いていることを懸念している。政府としては、韓国側に違法状態の是正に向けた対応を強く求めていく立場に変わりはない」と述べました。

三菱重工業「政府と連携し対応」

三菱重工業は、「日本政府と連携し適切に対応していきたい」とコメントしています。