中国 上半期の輸出入 総額縮小するも対米黒字は拡大

中国 上半期の輸出入 総額縮小するも対米黒字は拡大
中国のことし1月から先月までの半年間の輸出入の総額は、アメリカとの貿易摩擦の影響で、去年の同じ時期よりも2%減少しました。一方、アメリカに対する貿易黒字は拡大していて、今後の貿易交渉でトランプ政権が中国への圧力をさらに強めることも予想されます。
中国の税関当局は12日、ことし1月から先月までの半年間の貿易統計を発表しました。

それによりますと、輸出と輸入を合わせた貿易総額は2兆1611億ドル余りと去年の同じ時期よりも2%減少しました。輸出が、0.1%の増加にとどまった一方、輸入は4.3%の減少となりました。

背景には、米中両国がお互いの輸入品に高い関税をかけ合う激しい貿易摩擦があり、アメリカとの貿易は、輸出が8.1%の減少、輸入は29.9%の大幅な減少となりました。

輸入の減少が大きくなった結果、トランプ大統領が問題視する中国の対米黒字は去年の同じ時期に比べて5%増えました。

トランプ大統領が今後の貿易交渉で農産品などの輸入拡大などを迫って中国への圧力をさらに強めることも予想されます。

一方、日本から中国への輸入も6.4%の減少となりました。中国経済の減速で、半導体の製造装置や自動車部品の輸入が減ったとみられ、米中の貿易摩擦が日本などほかの国の経済にも波及する形となっています。

中国経済の減速 日本企業に影響広がる

米中の貿易摩擦や中国の景気減速の影響が日本の小売り業や製造業の業績にも及んでいます。

このうち、大手家電量販店のビックカメラは、11日に発表したことし5月までの9か月間の決算で経常利益が12%余り減りました。日本を訪れる中国人の旅行者に人気だった美容器具など価格の高い商品の販売が低迷し、一人当たりの平均の購入額が前の年の同じ時期より10%ほど減っているということです。

大手デパートの高島屋は、ことし3月から5月の決算発表で中国・上海にある店舗の閉店を明らかにしました。貿易摩擦などの影響で中国の消費が落ち込み、黒字化の見通しが立たないことを理由に挙げています。また日本国内での外国人旅行者向けの免税の売上げは3.5%増えましたが、去年の同じ時期の21%の増加に比べると伸び率は縮小しました。

また、産業用ロボットメーカー大手の安川電機は、2017年度は過去最高、2018年度は過去2番目の利益をあげました。しかし、徐々に中国経済の減速の影響がでています。11日に発表したことし3月から5月期の決算では中国で設備投資の需要が落ち込んだため、輸出が減り、経常利益が前の年の同じ時期に比べて58%減少しました。

三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジストは「製造業の決算発表はこれから本格化していくが、中国経済の減速の影響が各社の業績に出てくるだろう。アメリカと中国は首脳会談で歩み寄りの姿勢も見せているが、ことし下半期以降業績が回復していくかは米中の貿易交渉の行方にかかっているのではないか」と話しています。