サニブラウン 欧州遠征を取りやめ 背中・太もも痛で

サニブラウン 欧州遠征を取りやめ 背中・太もも痛で
陸上の男子100メートルで9秒97の日本記録を持つサニブラウン アブデル・ハキーム選手が、背中や太ももの痛みのため今月予定していた日本代表のヨーロッパ遠征への参加を取りやめました。
これは12日、日本陸上競技連盟が明らかにしました。

20歳のサニブラウン選手は先月、全米大学選手権の100メートルで9秒97の日本新記録をマークし、日本選手権でも2年ぶりに100メートルと200メートルの2冠を達成しました。

その後は所属するアメリカのフロリダ大学に戻っていて、今月21日にイギリスで行われる大会で、日本が出場する予定の400メートルリレーの代表メンバーに選ばれていましたが、背中や太ももに痛みがあるとしてヨーロッパ遠征に参加せず、大会も欠場することになりました。

サニブラウン選手は、ことし右足太もものケガから復帰し、関係者によりますと、試合を重ねたことで筋肉に張りが見られることから、世界選手権に万全の状態で臨むため欠場を決めたということです。

サニブラウン選手は、大学では400メートルリレーで第2走者を務めていますが、日本代表でリレーに出場した経験はありません。日本としては、東京オリンピックの出場権獲得がかかったことし秋の世界選手権に向けて、今回の遠征で桐生祥秀選手などのメンバーにサニブラウン選手を加えて、バトン練習やレースの経験を蓄積するねらいでしたが、準備の見直しを迫られることになりそうです。

桐生「限られたメンバーでやるしかない」

桐生選手は遠征先のスペインでNHKの取材に応じ、サニブラウン選手の参加取りやめについて、「限られたメンバーでやるしかないし、自分がしっかり走るしかない。やることに変わりはありません」と話しました。

そのうえで、強豪のイギリスや中国と走る、今月21日の大会での400メートルリレーについては、「今回は山縣亮太選手や飯塚翔太選手も含め、かなりメンバーがいないが、今回のメンバーでしっかりバトンをつないで、できるぞというところを見せたいし、どのくらいのタイムを出せるか楽しみだ」と意気込みを話しました。

小池祐貴選手は「所属先の判断なので、しかたないと思う。いまヨーロッパにいる5人で急きょ臨むことになるが、ここでしっかり適応できれば、ことしの世界選手権で急きょメンバーが替わっても適応できると思うので、一つの経験にしたい」と話していました。

土江コーチ「素直に残念」

日本陸上競技連盟の短距離部門でオリンピック強化担当を務める土江寛裕コーチは、NHKの取材に応じ、サニブラウン選手の遠征参加取りやめについて「長い時間をかけて準備してきたので、率直に残念だ。メンバーとしてはギリギリの状態だが、その中でも日本のレベルの高さを見せることができれば大きな自信になる。逆にチャンスだと捉えて臨んでいきたい」と話しました。

そのうえで、ことし秋の世界選手権に向けては、「日本チームがどういうコンセプトでバトンをつないでいるかなど、注意点をメンバーが互いにきちんと理解する必要があるので、1年でいちばん大事な世界選手権にぶっつけ本番でメンバーを入れることはしない。サニブラウン選手と今後どうやってリレーの準備をしていくのかは頭の痛いところだが、どこかで一緒にやってもらいたい」と世界選手権の前に一緒に練習する期間が必要だという認識を示しました。