テニス錦織 世界トップに屈する 次は壁を破れるか

テニス錦織 世界トップに屈する 次は壁を破れるか
テニスのウィンブルドン選手権、準々決勝で錦織圭選手は世界ランキング3位、スイスのロジャー・フェデラー選手に敗れました。準々決勝までの4試合でわずか1セットしか落とさず、最近の四大大会と比べて体力に余裕を持って臨んだ試合でしたが、フェデラー選手に屈し世界上位3人の壁を破ることはできませんでした。

トップ3の壁

錦織選手は去年のウィンブルドン以降、四大大会で5大会続けてベスト8以上の成績を残しています。

安定した成績を残す一方で、5大会とも現在の世界ランキングの1位から3位の選手であるセルビアのノバク・ジョコビッチ選手、スペインのラファエル・ナダル選手、そしてフェデラー選手の3人に敗れています。

これまでは、こうしたトップ選手と当たる前にフルセットの試合をいくつかこなし、体力的に厳しい状況で準々決勝を迎えていましたが、今回のウィンブルドンでは準々決勝までの4試合で1セットしか落としませんでした。

準々決勝までの合計の試合時間はおよそ8時間半で、ことしの全豪オープン、全仏オープンの13時間余りに比べて4時間ほど少ない状態で準々決勝に臨みました。

その準々決勝、錦織選手は立ち上がりから積極的に動いてみずから仕掛け、攻撃的なプレーを見せて、第1セットを奪いました。

しかし第2セット以降、フェデラー選手が調子を上げていきます。

ファーストサーブが入った際に80%を超えるポイント獲得率となったコースをつくサーブやそのサーブからのはやいラリーに主導権を奪われてしまいました。

このことが「自分のサーブへのプレッシャーになった」という錦織選手は今大会好調だったサーブが決まらなくなり、より苦しい展開へと陥ってしまいました。

錦織選手は試合後「相手のプレーのよさからくる焦りやプレッシャーで後半、ミスが増えた。フェデラー選手の強さに負けた部分があったと思う」と話しました。

最近の四大大会と比べ体力に余裕を持って臨んだ準々決勝でしたが、フェデラー選手に技術やスピードで押され精神面でも追い詰められてベスト4に進むことはできませんでした。

今大会の収穫 注目の全米オープン

改めて世界上位3人の壁の高さを感じる結果となりましたが、大会全体を通じてみると収穫もありました。

準々決勝までに1セットしか落とさなかった理由の1つに錦織選手は去年、芝での課題を克服したことをあげました。

その課題とは芝のコートでの「攻めのタイミング」をつかんだことで、ネット際に出るタイミングをこれまでより早く、さらに増やしたことが結果につながったほか、課題を克服した自信により最後まで高い集中力を維持してストレート勝ちの試合を重ねることができました。

また今大会の好調を支えたサーブについては、おととしの右手首のけがからの復帰の過程で見直したフォームが着実に身につきトスの位置や足の使い方が安定してきたといいます。

29歳になっても課題の克服に意欲的な姿勢が錦織選手のプレーの進化につながっていると言えます。

次の四大大会は来月開幕する全米オープンです。

ウィンブルドン同様、準々決勝までの試合で体力に余裕を持った戦いができるか、そして錦織選手が新たな一面を見せて世界上位3人の壁を破ることができるか、全米オープンでの戦いも注目されます。