はやぶさ2 着陸成功 世界初のミッションで

はやぶさ2 着陸成功 世界初のミッションで
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小惑星内部の岩石を採取する世界初のミッションのため、2度目の着陸に挑戦していた探査機「はやぶさ2」について、JAXA=宇宙航空研究開発機構は、「リュウグウ」への着陸に成功したと発表しました。
JAXAの久保田孝研究総主幹は「着陸は大成功となった。なんらかの岩石がとれたと思われる」と喜びを語りました。
10日、高度2万メートルから降下を開始した探査機「はやぶさ2」は、11日午前10時前には高度30メートル付近に到達し、事前に地表に落としておいたボール状の目印をカメラでとらえながら細かく姿勢や位置を制御する、着陸に向けた最終局面に入りました。

そして、自動制御により、着陸地点に向けて最後の降下を行い、JAXAは、送られてきた詳細なデータを確認した結果、午前10時50分すぎ、着陸に成功したと発表しました。

「はやぶさ2」の着陸は、数秒間で、探査機の下から伸びる筒状の装置の先端を地表につけて、その瞬間に弾丸を発射し、砕けて舞い上がった岩石を採取する仕組みになっています。

JAXAは、このあと午後2時から正式な記者会見を開き、着陸時の状況などを詳しく説明することにしています。

「はやぶさ2」はことし2月の最初の着陸で、小惑星表面にある岩石の採取に成功したとみられていますが、今回の着陸では、ことし4月に作った人工クレーターから飛び散った小惑星内部の岩石を採取する世界初のミッションに挑戦していました。

管制室で最終のゴーサイン

JAXA宇宙科学研究所の管制室では、11日午前9時ごろ、「リュウグウ」に向けて降下している「はやぶさ2」に対して着陸への最終のゴーサインが出されました。この際に、津田雄一プロジェクトマネージャは「あとは探査機に『がんばってくれ』と。みなさん、ここまで素晴らしい誘導をありがとうございました。モニターをしっかりお願いします。それでは『ゴー』です」と述べ、運用の担当者たちに最終のゴーサインを指示しました。

午前10時50分すぎ 大きな歓声と拍手

神奈川県相模原市にあるJAXA宇宙科学研究所の管制室の様子を映し出した映像では、午前10時50分すぎに、管制室の中で送られてくるデータが示されているモニターを見ていた多くの関係者から、大きな歓声があがると同時に拍手もおきました。そして、カメラに向かって笑顔でポーズをとる様子が見られました。

JAXA「弾丸の発射 確認できた」

JAXAの久保田孝研究総主幹は午前11時半ごろから会見を行い、「着陸は午前10時6分ごろと見られ、その時間から機体の温度が10度以上上がっていることがわかり、弾丸の発射が確認できた」と話し、「はやぶさ2」が小惑星内部の岩石を採取する世界初のミッションの着陸に成功したと説明しました。

JAXA「“大成功”と言っていい」

また、JAXAの久保田孝研究総主幹は会見の中で、「午前10時51分ごろ、津田プロジェクトマネージャから『成功』の宣言があった。探査機がタッチダウンの後に正常に上昇したことなど、すべて予定通りに行い、弾丸を撃つコマンドも出たことを確認した。すべてを行っているので『成功』で『大成功』と言っていいかなと思っています」と興奮気味に述べました。

JAXA「完璧すぎるぐらい完璧」

さらに、JAXAの久保田孝研究総主幹は会見の中で、「これまでの経験と技術が結びついて、『はやぶさ2』が完璧すぎるぐらい完璧にチームの思いを理解して動いてくれてびっくりした。スタッフ一同、最初に出た言葉は『すごい』だった。想定通りの完璧な着陸だった」と話しました。

柴山文科相「高い技術力 示した」

柴山文部科学大臣は「タッチダウンの成功は世界初の快挙であり、わが国の惑星探査の高い技術力を内外に示すことができた。挑戦に踏み切った関係者のチャレンジ精神に敬意を表したい。国民にも夢や希望を与えるもので、無事に地球に帰還し、貴重なサンプルが持ち帰られることを心より期待している」というコメントを出しました。

官房副長官「素晴らしい成果だ」

野上官房副長官は記者会見で「素晴らしい成果だ。無事『はやぶさ2』が帰還し、世界初となる小惑星内部のサンプル採取が成功していることを期待している」と述べました。

今後の予定は

探査機「はやぶさ2」は、今回の着陸で主要なミッションを終え、ことし11月か12月ごろに小惑星「リュウグウ」を離れて、地球に向かいます。そして、東京オリンピック・パラリンピックが終わった後の来年11月から12月ごろに地球に帰還する計画です。