はやぶさ2 きょう小惑星に着陸へ 内部の岩石採取を目指す

はやぶさ2 きょう小惑星に着陸へ 内部の岩石採取を目指す
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世界初となる小惑星内部の岩石採取を目指し、「リュウグウ」に向けて降下を続けている日本の探査機「はやぶさ2」は、10日夜、高度5000メートル付近で速度を秒速10センチに落とすことに成功し、降下を続けています。順調にいけば着陸は11日午前10時5分ごろの予定です。
10日午前、小惑星「リュウグウ」に向けて高度2万メートルから降下を始めた探査機「はやぶさ2」は、10日夜9時すぎ、高度5000メートル付近で計画どおり速度を4分の1の秒速10センチに落とすことに成功し、降下を続けています。

11日午前6時現在、「はやぶさ2」は高度1700メートル付近まで降りてきているとみられ、順調にいけば11日午前10時5分ごろに着陸する予定です。

「はやぶさ2」はことし2月の最初の着陸の際、小惑星表面の岩石採取に成功したとみられていますが、今回は、ことし4月に金属の塊を衝突させて作った人工クレーターの近くに着陸し、世界初となる小惑星内部の岩石の採取に挑みます。

内部の岩石は、宇宙を飛び交う放射線などの影響をあまり受けていないことから、太陽系が誕生したころの状態をよりとどめていると考えられていて、生命の起源や太陽系誕生の謎の解明が期待されます。

着陸地点は、大きな岩石がない、直径7メートルほどの狭いエリアで、JAXAは、初回に続いて高度な機体誘導の技術が求められる難しいミッションになるとしています。

ミッションのカギは「岩の高さ解析」

世界初となる小惑星内部の岩石を採取するミッションを成功させるために重要な役割を果たしたのが着陸地点の岩の高さを解析する作業でした。

近畿大学の道上達広教授の研究グループが解析を担当。これまでに、リュウグウ表面の1万個以上の岩を調べ上げ大きさが5メートル以上の岩がおよそ4400個あることを突き止めています。

今回の着陸地点の決定にも道上教授のグループが関わりました。

「はやぶさ2」の機体の下には着陸のときに岩石を採取する筒状の装置がついていますが装置の長さの関係から、着陸地点に高さ70センチを超える岩石があると機体を傷つけるため着陸ができません。

そのため道上教授の研究チームは着陸地点の直径7メートルの範囲の岩石をひとつひとつ解析しました。

解析では、違う時刻や位置で撮影された異なる3枚の画像を使います。太陽の光でのびる岩の影の長さを調べ3枚の画像を比較して岩の高さを導き出すのです。

真上からみると平たく低く見える石も影を解析すると鏡餅のように積み重なっていて思わぬ高さがあったということです。

そして解析の結果、もっとも高い岩石は65センチで条件の70センチを下回っていたことから、着陸は可能と判断されました。

道上教授は「リュウグウは岩で覆われた小惑星。出来るだけ、岩の突起が無い場所ということで調べたがここで安全かな、平たいかな、と思って画像を解析すると岩だらけで、適切な場所を見つけるが本当に難しかった。なんとしても安全に着陸して岩石を持ち帰ってきて欲しい」と話していました。