丸木舟で45時間 こぎ手が語った“過酷な航海”とは

丸木舟で45時間 こぎ手が語った“過酷な航海”とは
台湾から沖縄県の与那国島まで丸木舟で航海を行ったこぎ手の5人や、研究プロジェクトの代表を務める国立科学博物館の海部陽介さんなどが、9日夕方、会見を行い、およそ45時間にわたる過酷な航海の様子を克明に語りました。
今回の航海では、ふだんはシーカヤックガイドなどを務める40歳から64歳までの男女5人がこぎ手となり、交代で食事や休憩をとりながら舟を進めました。

会見で、こぎ手の5人は、途中で舟の中に海水が入り、浸水しないように水をかき出す作業に追われたほか、日中の炎天下で頭痛や意識がもうろうとするなどの症状が出ていたことを明かしました。

こぎ手のキャプテンを務めた原康司さんは「今回の航海はできすぎだという思いがある。僕たちがこいできたのは確かだが、今回、与那国島に着けたのは本当に運がよかった」と話していました。

一方、海部さんは、今回の実験航海が成功したことで丸木舟で海を渡れることが証明されたとする一方、黒潮を予想より早く越えることができたなど、好条件が重なったと指摘しました。

海部さんは「当時の人たちが本当に苦労して海を渡ったことが、今回の航海でもよく分かった。必ず着けるわけではないところに謎が残っている。実験をすればするほど、沖縄の島に来るのが難しいことが分かる」としたうえで、「こぎ手が何を考え、どのような対応をしてきたのか聞き取りを行って、黒潮のデータとともに検証したい」と今後について話していました。