ハンセン病 原告団「総理は原告一人一人に会って謝罪を」

ハンセン病 原告団「総理は原告一人一人に会って謝罪を」
国が控訴しない方針を表明したことを受けて、集団訴訟の原告団が9日都内で集会を開き、安倍総理大臣が原告一人一人と面会し謝罪の思いを伝えてほしいと訴えました。
集会は東京・千代田区の議員会館で開かれ、集団訴訟の原告や弁護士などおよそ100人が参加しました。

弁護団の徳田靖之共同代表は、「国が控訴しないという知らせを受けて、うれしいと同時にほっとした。原告の一人一人が厳しい状況の中で最大限の力を振り絞って被害を訴えてきたことなどが政治家を動かしたと思う。安倍総理大臣は、原告一人一人と会って謝罪の思いを伝えてほしい」と話しました。

幼いころに両親と姉2人が岡山県瀬戸内市の療養所に収容された黄光男さんは、「原告の中には名前を名乗ることや顔を出すことができない人たちがたくさんいる。ハンセン病を理由にした差別がなくなれば隠れる必要もなくなり、私たちはそういう社会の実現を目指したい」と話していました。

集会では、原告の女性が支援者から花束を渡され大きな拍手に包まれると、感極まって涙を流す場面も見られました。

原告会見「救済制度の創設を」

集団訴訟の原告団は、9日午後、都内の議員会館で会見を開き、国に、新たな救済制度を作るよう求める声明を発表しました。

この中では、安倍総理大臣が原告と面談したうえで謝罪を行うことや、元患者の配偶者や親子など原告以外も含めた被害者全員に、一律の補償金を支払う制度を作ること、それに教育や就職の機会を奪われた人を救うための仕組みを作ることなどを求めました。

原告団の団長で、父親が鹿児島県の療養所に入所していた、福岡市の林力さん(94)は「私たち家族が受けてきた差別や偏見は、お金では解決できない。国は被害の回復に向けて全力で取り組んでほしい」と訴えました。

また、両親が熊本県の療養所に入所していた、鹿児島県奄美市の奥晴海さん(72)は「国が控訴しないと聞いたときには涙が出た。安倍総理大臣は私たちに直接会って心から謝罪をしてほしい」と訴えました。

弁護団の徳田靖之共同代表は「今後、救済制度の創設について国と協議を進めていきたい。裁判に参加していない元患者の家族がどれくらいいるかわからないが、1人でも多くの当事者に声を上げてもらえるよう呼びかけていきたい」と話しています。