ラグビーW杯へ トンプソン “愛する日本と家族のため”

ラグビーW杯へ トンプソン “愛する日本と家族のため”
ラグビーワールドカップ日本大会の開幕を9月に控え、日本代表候補の選手たちは、宮崎で強化合宿を続けています。チーム最年長は38歳のトンプソン ルーク選手。前回大会のあと、代表引退を表明しましたが、支えてくれる妻のことばを胸に、復帰を決意。4回目のワールドカップ出場を目指しています。
トンプソン選手のポジションは、豊富な運動量が求められる「ロック」です。身長1メートル96センチ、体重110キロの体格から繰り出す、激しいタックルが持ち味で、前回のワールドカップでは影のMVPとも言われる活躍を見せました。
日本代表のジョセフヘッドコーチは「トンプソン選手は、チームのためにプレーし、忍耐力があり、日本代表の誇りを持った選手だ。すべての選手の模範になる」と初めてのベスト8以上を目指す日本代表にとって、無くてははならない存在と期待を寄せています。
ニュージーランド出身のトンプソン選手は、15年前に出場機会を求めて来日し、社会人チームの一員となりました。

当初は2年ほどで帰る予定でしたが、日本人の優しさや文化にふれ、9年前に日本国籍を取得。今では行きつけの定食屋もあります。
「日本で生まれたんじゃないけれど、この国は本当にすばらしい国だし、僕の心はすごく日本人っぽい。日本代表でプレーすることは誇れますね」と話すトンプソン選手。

実は、前回のワールドカップのあとトンプソン選手は年齢などを理由に「代表引退」を表明しました。

そんなトンプソン選手の復帰を決めたのは、高校時代の同級生で、日本での苦楽を共にしてきた妻のことば。
日本代表とイタリア代表のテストマッチを自宅でテレビ観戦していた時でした。
「まだやりたいですか?」と聞いてきた妻のネリッサさんにトンプソン選手は「俺、タックルしたいよ」と答えます。

そのことばを聞き、ネリッサさんは「もしやりたいなら、私たち絶対に応援する」と背中を押しました。
ネリッサさんは「彼が日本を愛し、ラグビーを愛しているのはわかっていました。日本代表として、ラグビーをやりたいと心底思っているのが伝わり、彼にチャンスを逃して欲しくなかったのです」と当時を振り返ります。
「日本に来た15年前からすごくすばらしい、たくさんの経験をした。もし日本代表のジャージを着るチャンスがあったら、自分のベストを出してチームを助けて、勝ちたい」と誓うトンプソン選手。

自分を理解し、応援してくれる家族のため。
そしてラグビー選手として育ててくれた日本のため。
トンプソン選手は、自身4回目のワールドカップ出場を目指します。