米 イランに追加制裁の考え 包囲網強化がねらいか

イランが核合意の義務の履行を停止する形でウランの濃縮度の引き上げを発表したことを受けて、アメリカのポンペイオ国務長官は「さらなる孤立と制裁につながる」として、イランへの追加の制裁を科すなど圧力を強化する考えを示しました。
イランの核合意をめぐりイランは7日、約束された経済的な利益が得られていないとして、合意の義務の履行を停止する形でウランの濃縮度を引き上げると発表しました。

これを受けてアメリカのポンペイオ国務長官は7日、ツイッターに「イランの体制が核兵器を獲得すれば、世界にさらなる危険をもたらすだろう」と書き込み、強く非難しました。

さらに「イランの核開発の拡大はさらなる孤立と制裁につながる」として、イランに対して追加の制裁を科すなど圧力を強化する考えを示しました。

また、トランプ大統領は記者団に対し「よくないことだ。イランは気をつけた方がいい」と述べ、イランをけん制しました。

トランプ政権としてはイランがウランの濃縮度の引き上げを発表したことで、イランの核開発の脅威を国際社会に訴え、包囲網を強化するよう各国に求めるねらいがあるとみられます。

一方、イランは合意に参加するヨーロッパの国々が経済的な支援策を示さなければ、60日後に新たな義務の履行の停止に踏み切るとしていて、アメリカが追加制裁などに踏み切った場合、イランが反発して、緊張が一層高まることも懸念されます。

官房副長官「イランは核合意の順守を」

西村官房副長官は記者会見で「イランによる発表を強く懸念している。中東地域における緊張緩和と情勢の安定化を強く望んでおり、イランに対しては核合意を順守し、核合意上のコミットメントに即座に戻るとともに、核合意を損なう更なる措置を控えるよう改めて強く求めていきたい」と述べました。

そのうえで「日本は、中東における緊張緩和と情勢の安定化に向け、対話により解決すべきとの立場だ。外交努力を継続していく考えであり、こうした考え方はアメリカを含む関係国に伝えている」と述べました。