なでしこジャパン イングランドに敗れグループ2位 W杯

なでしこジャパン イングランドに敗れグループ2位 W杯
サッカー女子の日本代表「なでしこジャパン」は女子ワールドカップフランス大会の1次リーグ最終戦となる第3戦で強豪、イングランドに0対2で敗れ、グループ2位で決勝トーナメントに進むことになりました。
すでに決勝トーナメント進出を決めている世界ランキング7位の日本は19日、1次リーグ グループDの最終戦となる第3戦で、1位通過をかけて世界3位の強豪イングランドと対戦しました。

日本は、前の試合で先制ゴールを決めた岩渕真奈選手などフォワード登録の選手4人を先発に起用する攻撃的な布陣で臨みました。

《前半》
日本は立ち上がりから積極的にプレッシャーをかけてボールを奪いに行き、9分には横山久美選手がフリーキックで直接ゴールをねらいましたが、相手ゴールキーパーの好セーブに阻まれ、得点することができませんでした。

このあとはイングランドが持ち味の攻撃力を発揮し、14分にはディフェンスの背後を突かれイングランドのエレン・ホワイト選手に先制点を奪われました。

その後もピンチが続きましたが、ゴールキーパーの山下杏也加選手が立て続けに好セーブを見せて追加点は与えず、前半を0対1で終えました。

《後半》
日本はフォワードの菅澤優衣香選手とミッドフィルダーの三浦成美選手を投入し、勝利をおさめた第2戦と同じ布陣で立て直しを図りました。

ボールがつながるようになり、38分には左サイドからのクロスボールに菅澤選手がゴール前で合わせるなど多くのチャンスを作ったものの、枠をとらえきれませんでした。

逆に39分、イングランドに一瞬の隙をつかれ、ホワイト選手にこの試合2点目を奪われました。

日本は0対2で敗れましたが、同じグループDのもう1試合でスコットランドとアルゼンチンが3対3で引き分けたため、日本はグループ2位で決勝トーナメントに進みました。

アルゼンチンは1敗2引き分けの勝ち点2でグループ3位。

スコットランドは、2敗1引き分けの勝ち点1で最下位となり敗退が決まりました。

日本は25日、日本時間の26日に行われる決勝トーナメントの1回戦で世界5位のカナダか8位のオランダのいずれかと対戦します。

高倉監督「何をしなければいけないかわかった」

高倉麻子監督は「前半の失点は悔しい。今の時点でイングランドの方が決定力があった。試合の中で何をしなければいけないかわかった」と試合を振り返りました。

決勝トーナメントに向けては「ポジションごとにいい選手が出てきたり、いろんな形で攻撃ができるようになってくると思うので、修正してやっていきたい。本当に全員が自分たちの力をすべてを出し切らないと勝てないと思うのでしっかりやっていきたい」と話しました。

キャプテン熊谷「トーナメントに向けいい準備したい」

キャプテンの熊谷紗希選手は「相手のプレッシャーを受けるとこういう試合になってしまう。ここまで対戦したチーム以上に裏へ抜け出すスピードなどが速かった。前半の早い時間に失点してしまったら苦しくなるし、前に出ているところで決めきれないと苦しくなるということがわかって、いいシミュレーションになったので、決勝トーナメントに向けていい準備をしたい」と話しました。

FW岩渕「力の無さを実感」

フォワード 岩渕選手は「イングランドが数少ないチャンスをしっかり決めてくるあたりは強いなと思いましたし、自分たちの力の無さを実感しました。後半、いいチャンスを多く作れた中でしっかり決めきれなかったのが負けた原因だと思います」と試合を振り返りました。

決勝トーナメントに向けては「今後もいいプレーができるように続けていきたいです」と話しました。

FW菅澤「決めきれなかったのが反省点」

途中出場したフォワードの菅澤選手は「ピッチに入ったときには相手も動きが止まっていた。ディフェンスや裏のスペースをねらって行けということと、足を思い切って振ることを指示されたが、決めきれなかったのが反省点だ。決勝トーナメントはチャンスで決めきることが大切になる。しっかり前からのディフェンスをすることと、全員でシュートまで持ち込むことができればいい」と話しました。

GK山下「細かなミスを修正していきたい」

ゴールキーパーの山下杏也加選手は「自分の体のコンディションがもっとよかったら2失点はなかったかなと思う。失点につながった細かなミスを決勝トーナメントまでに修正していきたい。4年に一回の大会なので、悔いがないようにしたい」と話しました。

DF鮫島「成長しているところもある」

ディフェンダーの鮫島彩選手は「タフなゲームで、力の差を感じた。前半は特に攻撃で全員の距離感が遠かった。後半はいくつかチャンスがあったので、あそこまで持って行けたことはポジティブに捉えているが、最後は決めきらないといけない」と振り返りました。

そのうえで「まだ1次リーグを突破しただけだが、ここから修正できるのが日本の強みだと思う。修正できるところを修正して、戦っていきたい。1試合1試合、成長しているところもある。このメンバーで長く試合をしたい」と話しました。

MF中島「チーム全体で修正していきたい」

ミッドフィールダーの中島依美選手は「前半は守備に気を取られすぎて攻撃に関わることができなかった。自分たちの流れもあってしっかり決められたらよかったなと思います」と課題を口にしました。

そのうえで「得点を取れるかどうか、すごく大切なのでそこをチーム全体で修正していきたい」と話しました。

初先発の小林「チームで1つになって頑張る」

第3戦で初先発した小林里歌子選手は「サイドのポジションで出たが、フォワードとのコンビネーションで崩せる距離感ではなかった。中に入るかなどの判断はもっとできると思った」と試合を振り返りました。

そのうえで「相手は決まっていないが、必ず強いチームとあたるのでチームで1つになって決勝トーナメントも頑張りたい」と意気込みを話しました。

FW横山「FWが決めきれなかったのが敗因」

フォワードの横山久美選手は「90分間でチャンスはあったがフォワードの自分たちが決めきれなかったことが負けた要因だと思う」と試合を振り返りました。

そのうえで「この大会はどこと当たっても楽な試合はない。次の試合まで中5日ある。チームみんなで頑張っていきたいと思う」と話していました。

解説 近賀選手「集中力と決定力で差」

サッカー女子の元日本代表で日本が初優勝した2011年のワールドカップでサイドバックとして活躍した近賀ゆかり選手は「守備では大きく崩された場面はなく、よく準備して臨んでいたと感じた。だが、ちょっとした集中力であったり、一発で決めきる力という部分で差を見せつけられた」と振り返りました。

1次リーグ3試合のうち2試合で無得点に終わった攻撃面については「今回の日本代表はサイドよりも中を使った攻撃が多いという印象が強い。細かいパスやコンビネーションを使える選手が多いが、もう少しサイド攻撃が増えれば相手も守りで絞りづらくなるので日本の中を使った攻撃がもっと生きてくると思う」と改善のポイントを指摘しました。

中5日で臨む決勝トーナメント1回戦に向けては「オランダはここ最近力をつけているし、カナダはパワーもスピードもあって日本がやりづらい攻撃をしてくるのではないか。ここから先はよりよい準備をいかにできるかが大切で、控えの選手も外から声をかけるなどチーム全員で戦っていくことが重要になる。若い選手も出てきているので、自分たちのいい部分をどんどん出していってほしい」とエールを送っていました。