“日本酒の神” 杜氏(とうじ)の名前使用禁じる決定 金沢地裁

“日本酒の神” 杜氏(とうじ)の名前使用禁じる決定 金沢地裁
「日本酒の神」とも呼ばれる杜氏の農口尚彦さんが、かつて酒造りをしていた石川県の酒造会社に無断で名前を使われ続けていると訴えた仮処分で、金沢地方裁判所が、今後、日本酒などに農口さんの名前を使うことを禁じる決定を出したことが分かりました。
日本酒の杜氏として「現代の名工」に選ばれ、「日本酒の神」とも呼ばれる農口尚彦さん(86)は、平成25年から石川県能美市の「農口酒造」で杜氏を務めていましたが、およそ2年後に辞め、現在は別の場所で酒造りを続けています。

農口さんは、「農口酒造」が販売している日本酒などに今も無断で自分の名前が使われていて、消費者が混同するおそれがあるとして、金沢地方裁判所に名前の使用の禁止などを求める仮処分を申し立てました。

一方、「農口酒造」は、農口さんが杜氏を務めていた時期に仕込んだものだなどと反論していました。

これについて金沢地方裁判所は、農口さんが辞めてから4年以上が経過していることや、酒造会社が提出した帳簿からは農口さんが仕込んだ酒の量が明らかではないことなどから、酒造会社の主張を退け、今後、日本酒などに農口さんの名前を使うことを禁じる決定を出しました。

これについて、農口酒造の渡邊忠社長は「国税局などとも相談しながら酒造りをしていて、1つも違反行為はしていない。損害賠償請求も含め、検討していきたい」とコメントしています。