「核兵器の製造保有の意思なしとハメネイ師が発言」 安倍首相

「核兵器の製造保有の意思なしとハメネイ師が発言」 安倍首相
k10011951201_201906131818_201906131833.mp4
イランを訪れている安倍総理大臣は、最高指導者ハメネイ師との初めての会談に臨み、中東地域の緊張が高まっていることに懸念を伝え、地域の安定に向け建設的な役割を果たすよう要請しました。これに対し、ハメネイ師は、アメリカと対立するイランの立場を説明したうえで、核兵器の製造や保有を目指す意図はないという考えを示しました。
アメリカとイランの対立で中東地域の緊張が高まっている中、イランを訪れている安倍総理大臣は日本時間の午後2時半から首都テヘランで、国政の実権を事実上、掌握している最高指導者のハメネイ師との初めての会談に臨みました。

この中で、安倍総理大臣は、「軍事衝突は誰も望んでおらず、現在の緊張の高まりを懸念している。日本はイランをめぐる核合意を一貫して支持しており、イランが引き続き核合意の履行を継続することを期待している」と述べました。

そのうえで、安倍総理大臣は、先の日米首脳会談でトランプ大統領が「事態のエスカレートは望んでない」と発言したことを踏まえ、トランプ大統領の意図やみずからの見方を伝え、中東地域の安定に向け建設的な役割を果たすよう要請しました。

これに対し、ハメネイ師は、アメリカと対立するイランの立場を説明したうえで、「核兵器を製造も保有も使用もしない。その意図はない。すべきではない」と述べ、核兵器の製造や保有を目指す意図はないという考えを示しました。

会談のあと、安倍総理大臣は記者団に対し、「ハメネイ師と直接お目にかかって平和への信念をうかがうことができた。この地域の平和と安定の確保に向けた大きな前進であると評価している」と述べました。

そのうえで「緊張の高まりが懸念され、互いに複雑な国民感情がある状況だからこそ、関係国のトップどうしがともに緊張緩和に向けた意思を持っていることが極めて重要だ。緊張緩和に向けた道のりは大変困難を伴うものだが、この地域の平和とそして世界の平和と安定のために、これからも努力を重ねていきたい」と述べました。

イランの核政策とは

イランの核開発問題は、2002年、それまで秘密にされてきたウランの濃縮活動を行う核施設の存在をイランの反体制派が暴露し、国際的に大きな問題となりました。

しかし、イランはNPT=核拡散防止条約にも加盟しており、核開発の目的は、原子力発電や医療などの平和利用が目的だと一貫して主張してきました。

原子力政策を国家の威信をかけた事業に位置づけ、平和利用でのウランの濃縮活動は、NPTの加盟国に認められた権利だと訴えています。

また、核兵器については、イスラム教の戒律に禁止されているとして、最高指導者ハメネイ師はこれまでも、核兵器を保有する意図はないと繰り返し主張してきました。