港に入り込んだ生物は小型のクジラか? 港内を悠々泳ぐ 北九州

港に入り込んだ生物は小型のクジラか? 港内を悠々泳ぐ 北九州
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北九州市の港で、12日に確認されたクジラとみられる生物は今も港の中にとどまっていて、市は港の外に出るまでしばらく様子を見守ることにしています。
北九州市小倉北区の板櫃川の河口近くの港では12日、体長4メートルほどのクジラとみられる生物が確認されました。

対岸の山口県下関市にある水族館「海響館」によりますと、頭の大きさや背びれの形などから小型のクジラの一種の「コビレゴンドウ」ではないかということです。

クジラとみられる生物は、午前中は漁船が停泊する「船だまり」をぐるぐると回りながら泳いでいました。

そして、午後になると「船だまり」を出て200メートルほど離れた岸壁の近くまで泳いでいきましたが、沖に向かうことはなく、今も港の中にとどまっています。

岸壁にいた70代の男性は「この状況はかわいそうに思う。とにかく沖に出してあげたいですね」と話していました。

港を管理する北九州市によりますと、泳ぎ回って元気があることから、自力で港の外に出るまでしばらく様子を見守るということです。

専門家「餌を与えず見守って」

クジラの生態に詳しい福岡市の水族館の担当者は、北九州市の港で確認されたクジラと見られる生物について、「『コビレゴンドウ』ではないか」と話しています。

福岡市東区にある「マリンワールド海の中道」では、小型のクジラの一種の「コビレゴンドウ」を1頭、飼育しています。

「コビレゴンドウ」の飼育を担当している海洋動物課の木下克利さんは、NHKが撮影したクジラと見られる生物の映像を見て、「頭や背びれの形などから判断して『コビレゴンドウ』ではないか」としています。

そのうえで、木下さんは「人が岸壁から見ているだけでは危害は加えることはありません。餌を与えたりせず、陸上から見守ってほしい」としています。

また、木下さんによりますと「コビレゴンドウ」は群れで行動する習性があり、何らの理由で一頭になってしまい、港に迷い込んだのではないかということです。

市の担当者「専門家の意見聞いて対応検討」

クジラと見られる生物がとどまっている港を管理する、北九州市港営課の田村博道業務担当課長は「専門家によるとクジラは元気に泳いでいるということですが、暴れる危険性があるほか、伝染病などの病気を持っている可能性もあるので、現在は遠くから見守りを続けています」と話しています。

そのうえで田村課長は「なるべく事故がないよう、近くの漁業者や港湾事業者などに対して注意を呼びかけるとともに、専門家の意見を仰ぎながら、今後の対応を検討したい」としています。