首相 イラン最高指導者と初の会談へ 米との緊張緩和図れるか

首相 イラン最高指導者と初の会談へ 米との緊張緩和図れるか
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イランを訪れている安倍総理大臣は、日本時間の13日午後、国政の実権を事実上掌握している、最高指導者のハメネイ師と初めての会談に臨みます。アメリカとの対立で高まる緊張を緩和するため、具体的な対応を働きかけるものとみられます。
アメリカとイランの対立で中東情勢が緊迫する中、日本の総理大臣として41年ぶりにイランを訪れている安倍総理大臣は、日本時間の12日夜から13日未明にかけて行われたロウハニ大統領との首脳会談に続き、日本時間の13日午後には、最高指導者のハメネイ師と会談します。

会談は、首都テヘラン中心部で行われる予定です。ハメネイ師は国外に出ることがほとんどないことから、日本の総理大臣がハメネイ師と会談するのは初めてのことになります。

また、外国首脳では、おととし2月にスウェーデンのロベーン首相が会談していますが、アメリカがイランをめぐる核合意を離脱して以降、G7の首脳でハメネイ師と会談するのは、安倍総理大臣が初めてとなります。

安倍総理大臣は、ハメネイ師が国政の実権を事実上、掌握していることから、経済制裁をかけつつ対話を求めるトランプ大統領の考えなども説明し、ロウハニ大統領との首脳会談と同様に、緊張緩和に向けた具体的な対応を働きかけるものとみられます。

海外のメディアも関心

安倍総理大臣のイラン訪問について、海外のメディアも関心を持って伝えています。

このうち、ロイター通信は「日本はアメリカの同盟国でありながら、イランと友好な外交関係を持つ国であり、関係改善を促すうえでほかに類を見ない立場だ」と指摘したうえで、「日本は軍事的な衝突が起きないよう警告した」として、日本が緊張緩和を働きかけたことを強調して伝えています。

また、カタールの衛星テレビ局、アルジャジーラは「イランとアメリカのにらみ合いが続く中、日本の総理大臣によるイスラム革命後初めてとなる、めったにない訪問だった」と位置づけたうえで、「安倍総理大臣は、この地域の平和の必要性を訴えた」としています。

一方で、アメリカの新聞、ウォール・ストリート・ジャーナルは「アメリカの制裁を破るよう、イランが日本に迫った」との見出しをつけ、アメリカが制裁を科す中、イランが日本に対して原油取り引きの再開を求めている点を強調しました。

また、アメリカの有力紙、ニューヨーク・タイムズは「イランとアメリカの対立は、日本の経済界にとって原油取り引きやビジネスのうえでは頭痛の種だが、長期政権という政治的なレガシーを築こうとする安倍総理大臣にとって、この危機はチャンスだった」と分析しています。

イギリスの公共放送BBCは、専門家の意見として、アメリカとイランの関係改善の行方について、「日本が大きな役割を担うのは難しいだろう。両国の話し合いを仲介できる公算はゼロに近い。日本とアメリカの緊密な関係を考えれば、イランがどうして安倍総理大臣を客観的な立場だと受け入れられるだろうか」と伝えています。