香港 若者と警察衝突で70人余けが 政府トップ「暴動」と非難

香港 若者と警察衝突で70人余けが 政府トップ「暴動」と非難
香港で、容疑者の身柄を中国本土にも引き渡せるようにする条例の改正をめぐって、12日、反対する若者らと警察が衝突し、少なくとも70人余りがけがをしました。香港政府のトップは、学生らの行動を、「組織的な暴動だ」と強く非難しており、若者たちがさらに反発を強めることが予想されます。
香港では、容疑者の身柄を中国本土にも引き渡せるようにする条例の改正に反対して、12日、数万人の若者らが中心部の道路を占拠したり、議会にあたる立法会を取り囲んだりして抗議しました。

若者と警官隊との衝突も相次ぎ、警察がゴム弾や催涙ガスを使って若者らの強制排除を行いました。

香港政府によりますと、日本時間の12日夜11時の時点で、72人がけがをして、このうち、2人が重傷だということです。

また、立法会では、12日予定していた条例の改正案の審議を見送り、今後、どのように審議が進められるのかは不透明なままです。

こうした中、香港政府トップの林鄭月娥行政長官は、12日夜、緊急にビデオメッセージを発表しこの中で、若者らの抗議活動について、「平和的な集会ではなく、組織的な暴動だったことは明らかで、強く非難する」と述べました。

そのうえで、林鄭長官は条例の改正について「説明を十分に尽くした」と述べ重ねて理解を求めました。

これに対し、若者たちはさらに反発を強めることが予想され、今後、混乱が継続する可能性も出ています。

トランプ大統領 早期解決に期待

アメリカのトランプ大統領は12日、香港で続く大規模な抗議活動についてホワイトハウスで記者から問われると「デモはよく見るが、今回は本当に100万人で、今まで見たなかで最も大きい」と述べました。

そのうえで「デモの理由はわかるが、きっと解決できる。香港が中国と解決できると願っている」と述べ、早期の解決に期待を示しました。

また、アメリカ国務省のオータガス報道官は12日の記者会見で、「香港政府が表現の自由や平和的な集会の権利を尊重することが重要だ」と述べ、香港政府に過激な取締りをしないようくぎを刺しました。

さらにホワイトハウスのコンウェイ大統領顧問は、今月下旬のG20大阪サミットに合わせてトランプ大統領と中国の習近平国家主席との首脳会談が実現する場合、議題として取り上げる可能性があるという考えを示しました。

アメリカ政府は条例が改正されれば香港を訪れるアメリカ国民も中国に移送されかねないと懸念を強めていて、香港政府だけでなく中国政府に対しても反対の声に耳を傾けるよう促すねらいがあります。