妻殺害 夫に懲役15年判決 手助けの母親に求刑上回る懲役7年

妻殺害 夫に懲役15年判決 手助けの母親に求刑上回る懲役7年
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妻を殺害し遺体を遺棄した罪に問われた37歳の夫らの裁判で、千葉地方裁判所は「用意周到に計画を立て強い殺意があった」として夫に懲役15年を言い渡しました。殺人ほう助などの罪に問われた母親には「殺害を積極的に手助けしており酌量の余地はない」として求刑を上回る懲役7年を言い渡しました。
千葉県柏市の元銀行員、弥谷鷹仁被告(37)は去年3月、妻の麻衣子さん(当時30)に睡眠導入剤を飲ませて首を絞めて殺害し、茨城県取手市の実家の敷地に遺体を遺棄したとして殺人と死体遺棄の罪に問われました。

母親の惠美被告(64)も遺体を埋める穴を一緒に掘ったとして殺人ほう助などの罪に問われました。

裁判で鷹仁被告は起訴された内容を認めた一方、惠美被告は「息子が殺害するとは思っていなかった」などと述べ、殺人ほう助の罪について否認しました。

判決で千葉地方裁判所の岡部豪裁判長は、鷹仁被告に対しては「用意周到に計画を立て首を強く絞めるなど強い殺意があった。被害者の言動が大きなストレスを与えていたと認められるが、離婚を話し合うなどほかの手段を尽くさずに短絡的に殺害に及んだ」などと指摘しました。

そのうえで「人を殺してはならないという最も基本的な倫理・規範を軽んじていて身勝手な意思決定は強い非難に値する」として、懲役17年の求刑に対し懲役15年を言い渡しました。

また母親の惠美被告には「遺体を埋める場所として自宅の敷地を提案したことは、死体遺棄を物理的に可能とすることで殺害を心理的に可能にした」などと指摘しました。

そのうえで「ただ1人殺害を止められ、親として冷静な観点から息子の誤った考えを正すべき立場にあったのに、殺害を積極的に手助けしており、自己中心的で酌量の余地はない。最大限の非難に値する」として、懲役6年の求刑を上回る懲役7年を言い渡しました。

裁判長「長い時間かけ罪を償って」

判決を言い渡したあと岡部裁判長は鷹仁被告に向かって「夫婦は人生の苦難を共に乗り越えていくパートナーで、被害者の気持ちを夫のあなたがなぜわかってあげられなかったのか。あなたを頼りにしていた被害者をだまし討ちのように殺害し、周りの人を不幸のどん底に突き落とした。長い時間をかけて罪を償ってください」とことばをかけていました。

また母親の惠美被告に対し、「あなたは自分を頼ってきた息子を止めることができる唯一の人でしたが、背中を押すことに力を使ってしまいました。親としてどうふるまうことが適切だったかを客観的に見直してください。命の大切さを教えられる人になってください」と話しました。

裁判長のことばを鷹仁被告は時折うなずきながら聞き、惠美被告はまっすぐ前を見つめたまま静かに聞いていました。