トランプ大統領来場に備えマス席改造 座布団投げ禁止も 国技館

トランプ大統領来場に備えマス席改造 座布団投げ禁止も 国技館
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日本相撲協会は、アメリカのトランプ大統領や安倍総理大臣が大相撲を観戦する座席を確保するため、国技館の土俵に近い「マス席」を取り払ってソファーを設置したほか、座布団などを物を投げないよう観客にチラシを配って呼びかけるなど、極めて異例の対応を取りました。
大相撲夏場所が行われている東京 両国にある国技館には、これまで海外の要人がたびたび訪れ、このうち昭和61年5月の夏場所初日には、イギリスのチャールズ皇太子と当時のダイアナ皇太子妃が観戦しました。

この時は、天皇皇后両陛下が観戦される際に使用する「正面2階」の「貴賓席」が用いられました。

今回の観戦では、土俵に近い正面中央の最前列のマス席がトランプ大統領とメラニア夫人、安倍総理大臣と昭恵夫人に用意されました。

「マス席」は、1メートル30センチ四方の鉄製の枠で囲まれた中に座布団が敷かれた座席で、大人4人がゆったり座るには、決して広いとは言えません。

こうしたことなどから、前日の夜から正面のマス席の最前列について、この鉄製の枠を取り払う工事が行われたうえ、赤いじゅうたんが敷かれました。

じゅうたんの上にはソファーが設けられ、特別な観覧席が用意されました。

要人の観戦のためにマス席を取り払って特別な席を設ける対応は極めて異例で、相撲協会関係者も「記憶に無い」と話しています。

さらに今回の観戦のために日本相撲協会では、先月6日に販売が始まった座席の前売りチケットのうち、およそ1000人分を一般には販売しませんでした。

「マス席」の位置にトランプ大統領や安倍総理大臣が座ったため厳重な警備が必要になり、観戦や警護のために正面マス席の前方3列と、その前のたまり席2列分、それに正面西側の通路沿いなどを確保しました。

トランプ大統領や安倍総理大臣の観戦用に設けられた「特別観覧席」の周囲は、日米の警護担当者や関係者によって固められました。

”座布団投げ”禁止の呼びかけも

日本相撲協会は、26日朝から座布団など物を投げないよう観客にチラシを配って呼びかける、極めて異例の対応を取っています。

大相撲では、横綱が平幕力士に敗れて金星を許すなど番狂わせが起きた際に、館内に備えられた座布団が四方八方から舞う光景が見られます。

しかし、相撲協会は座布団を投げる行為を禁止していて、通常は「危険ですから座布団は投げないでください」と場内アナウンスを通して呼びかけています。

26日は、トランプ大統領や安倍総理大臣が土俵に近いマス席を改造した特別席で観戦することなどから、相撲協会は座布団が投げられて大統領などに当たらないよう関係機関と連携しながら警戒をしています。

国技館では、午前8時の開場とともに建物の入り口付近で「座布団などの物を投げる行為を絶対にしないでください」と書かれたチラシを配って呼びかけました。

チラシを受け取った観客は「安全に観戦を楽しむにはしかたがないと思う」などと話していました。

相撲協会関係者によりますと、場内アナウンス以外で館内で座布団を投げないよう呼びかけるのは、極めて異例だということです。

瓶・缶入りの飲み物は販売規制

日本相撲協会は、国技館の安全対策の一環として、瓶や缶入りの飲み物の販売を制限しています。

国技館では通常、マス席で観戦する客に瓶ビールの販売が行われていて、自由に飲むことができるように、席には金属製の栓抜きもひもでくくりつけられています。

しかし、こうした瓶入りの飲料は、観客が投げるなどした場合に危険だとして、客席での販売をやめる異例の対応が取られました。
マス席の栓抜きもすべて回収されました。

さらに缶に入った飲み物は、館内の売店で購入した際、紙コップなどに移し替える対応が取られています。

また、国技館内に設置され、ペットボトル入りの飲み物が販売されている自動販売機には、硬貨の投入口に「休場」と書かれた紙が貼られ、使用禁止となりました。

通称「相撲茶屋」と呼ばれる相撲案内所からマス席の客に行われる、お茶の提供サービスも、急須と茶わんが割れ物であるため、千秋楽では提供を中止する対応が取られました。