研究不正の東洋英和女学院元院長 読売・吉野作造賞を取り消し

研究不正の東洋英和女学院元院長 読売・吉野作造賞を取り消し
東洋英和女学院の深井智朗元院長の著書にねつ造などの不正行為があったと大学の調査委員会が結論づけたことを受けて、去年、元院長の別の著書に「読売・吉野作造賞」を贈った読売新聞社と中央公論新社は、17日、授賞の取り消しを決めました。
東洋英和女学院の深井智朗元院長が平成24年に出版したドイツ宗教学の専門書、『ヴァイマールの聖なる政治的精神』などについて、大学の調査委員会は、実在しない神学者とこの人物が書いたとする論文をねつ造したほか、別の研究者の論文を盗用するなどの不正行為があったと結論づけました。

これを受けて、深井元院長が出版した新書『プロテスタンティズム』に対して、去年、「読売・吉野作造賞」を贈った読売新聞社と中央公論新社は、17日、授賞の取り消しを決めました。

2社は、この本の内容について2人の研究者に調査を依頼したほか、深井元院長にヒアリングを行うなどして検証を行いましたが、ねつ造や盗用などの不正行為は認められなかったということです。

そのうえで、大学の調査委員会の結論を踏まえ、「深井氏には研究者倫理の欠如が認められ、研究姿勢に重大な問題があり、『プロテスタンティズム』もそのような研究姿勢のもとで執筆された著作に含まれると見ざるをえない」と判断したとしています。

出版元の中央公論新社は今月7日から『プロテスタンティズム』の出荷を停止する措置を取っています。

読売新聞社は「授賞を取り消す事態になったことは誠に遺憾です」とコメントしています。