南鳥島でスペイン語の手紙入ったボトル 太平洋を10年余漂流か

南鳥島でスペイン語の手紙入ったボトル 太平洋を10年余漂流か
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日本で最も東にある小笠原諸島の南鳥島の海岸で、今月、スペイン語で書かれた手紙の入ったボトルが見つかりました。国土交通省は、手紙の日付などからボトルは海外から流され太平洋を10年余り漂流して島に流れ着いたとみられるとしています。
国土交通省によりますと、今月7日、南鳥島に駐在する職員が海岸の巡視をしていたところ、高さおよそ20センチのガラスのボトルが見つかりました。

中には、スペイン語で書かれた手紙1枚が入っていて、「2009年に向けての決意」として、「仕事の成功」や「心の平和」、それに「子どもたちとの調和がとれたすてきな関係」などさまざまな願いがつづられています。

そして最後に女性の名前とみられる署名とともに「2008年12月31日」の日付が記されています。

国土交通省は、手紙の日付や内容、それに海流から、ボトルは中南米やアメリカの西海岸のスペイン語が話されている地域から流されたあと、太平洋を10年余り漂流し、赤道付近の海流や黒潮に乗って南鳥島に流れ着いたとみられるとしています。

南鳥島は東京の南東におよそ1950キロ離れた日本で最も東にある島で、港湾の維持管理や警備などのため国土交通省や海上自衛隊、それに気象庁のおよそ25人が駐在しています。

国交省職員「奇跡的な事実を伝えたい」

南鳥島に駐在する国土交通省の職員によりますと、ボトルは、下が3分の1ほど砂に埋まった状態で見つかり、中には上下に半分に折った状態の手紙が丸まって入っていたということです。

この職員は、「奇跡だと思っています。瓶だから途中で割れることもあるし、ほかの所に届くこともあると思うし、ロマンを感じます」と話しています。

そのうえで、「10年前にお願いしたことが、かなっていることを祈念します。そして10年前に流された手紙を日本の、しかも日本の最東端にいる人間が受け取ったという奇跡的な事実をお伝えしたいと考えています」と話しています。

専門家「メッセージ性を感じる」

ラテンアメリカの地域研究を専攻している上智大学外国語学部イスパニア語学科の幡谷則子教授は、「メキシコに詳しい同僚によると、手紙が書かれたノートはメキシコでよく流通している文房具なので、メキシコの人か、アメリカ在住のヒスパニックの人が書いた可能性があるのではないか」と話しています。

また、手紙の内容について、『調和』を意味する“armonia”や『均衡』を意味する“equilibrio”ということばが何回も書いてあるのが印象深いとしたうえで、「争いがない、調和がとれた平穏な状態を望むというメッセージ性を感じます」と話しています。