南海トラフ評価検討会「特段の変化は観測されていない」

南海トラフ評価検討会「特段の変化は観測されていない」
南海トラフで巨大地震が起きる可能性を評価する定例の検討会が開かれ、「特段の変化は観測されていない」とする見解をまとめました。
13日、気象庁で開かれた検討会では東海から九州にかけての想定震源域やその周辺で観測されたデータを専門家が分析しました。

この中で、今月10日に宮崎県で震度5弱の揺れを観測した日向灘を震源とするマグニチュード6.3の地震やその前後に起きた地震について、日向灘では過去にもマグニチュード6を超える地震が時々発生していることなどから、「南海トラフ沿いのプレートと呼ばれる岩盤の固着状態について、特段の変化を示す現象ではない」とする見解をまとめました。

一方、四国や紀伊半島、それに東海ではプレートの境目付近を震源とする「深部低周波地震」と呼ばれる小規模な地震が観測され、これに伴って複数の「ひずみ計」でわずかな地殻変動が観測されたということです。

これは想定震源域の深いところでプレートの境目がゆっくりずれ動く、「短期的ゆっくりすべり」が原因とみられ、過去にもこの領域で起きているということです。

このほかのデータも含めて判断した結果、検討会は「南海トラフ巨大地震が発生する可能性が平常時と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていない」とする見解をまとめました。

評価検討会の会長で、東京大学地震研究所の平田直教授は「大規模地震の可能性が『平常時』と比べて高まったわけではないが、南海トラフの巨大地震が起きる可能性が高いという『平常時』の状態に変わりはない」と話していました。