“貧困層への支援を” 仏大聖堂への多額寄付が批判の的に

“貧困層への支援を” 仏大聖堂への多額寄付が批判の的に
フランスでは、火災で甚大な被害を受けたノートルダム大聖堂の再建に向けて、多額の寄付が短期間に集まる一方、これとは対象的に、貧困層への支援はなおざりだという批判の声が上がり始めています。
パリ中心部のノートルダム大聖堂の再建に向けて、フランスでは高級ブランドや化粧品メーカーなど4社が相次いで支援を表明し、地元メディアは寄付の総額は近く1250億円に達する見込みだと伝えています。

こうした中、市民からは、多額の寄付をめぐって批判の声が上がり始めていて、20日パリ中心部で行われたデモでは参加者が「人よりも大聖堂への支援が優先されている」などと訴えました。

工場で働く23歳の男性は、「再建に多くの寄付が集まる一方で、路上生活者や貧しい人への支援がなおざりなのはひどい」と話していました。

また、仕事がなく、半年間、車で寝泊まりしているという女性は、「再建はもちろん必要だと思うが、もっと大事なこともあるのではないか」と話していました。

地元メディアも、大聖堂の再建に集中するあまりほかの慈善事業への寄付が減るのではないかという懸念の声を伝えていて、フランス国内では大聖堂の再建と貧困層への支援の在り方が議論になりつつあります。