クレーン車事故から8年で見守り活動 栃木 鹿沼

クレーン車事故から8年で見守り活動 栃木 鹿沼
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栃木県鹿沼市で登校中の小学生の列にクレーン車が突っ込み、児童6人が死亡した事故から18日で8年になり、栃木県内の各地の通学路では登校する児童の見守り活動が行われました。
平成23年4月18日、鹿沼市で登校中の小学生の列にクレーン車が突っ込み、当時9歳から11歳の児童6人が死亡しました。

事故の記憶の風化を防ぎ、子どもたちの安全を守ろうと事故から8年となる18日、栃木県内の各地で通学路の見守り活動が行われました。

このうち鹿沼市では、事故現場近くの通学路に警察官や市の職員などおよそ30人が出て、子どもたちが道路を安全に横断できるよう誘導したり、プラカードを掲げてドライバーにスピードを落とすよう呼びかけたりしていました。

8年前の事故では、クレーン車の運転手が持病のてんかんを隠して免許を取り、発作によって事故を起こしたことが明らかになりました。

事故の再発防止を願う遺族らの活動によって道路交通法が改正され、運転に支障を及ぼすおそれのある持病の症状を申告しない免許の取得や更新に新たに罰則が設けられました。

警察庁によりますと、てんかんの発作が原因となった人身の交通事故は、去年1年間で全国で死亡事故2件を含む62件が起きているということです。

栃木県警察本部交通企画課の吉田英生課長は「運転に支障を及ぼすおそれがある症状がある人は、運転しても大丈夫か確認してから運転してほしい」と話しています。

遺族「社会は対策に真剣に取り組んでほしい」

8年前の事故のあとも、てんかんの発作が原因とみられる交通事故は全国で後を絶たず、去年2月、大阪府生野区ではてんかんの発作で意識を失った運転手がショベルカーを暴走させて、小学生3人を含む5人を死傷させる事故が起きています。

鹿沼市の事故で、当時小学4年生だった伊原大芽くん(当時9)を亡くした父親の高弘さんは、事故の再発防止を願って厳罰化などを求めて署名活動を行った遺族の1人です。

高弘さんは「こうした悲惨な事故がなくなってほしいという思いで署名活動を行ったが、また事故が起きて悲しい。大阪の事故も法律を守って持病を申告していれば防げたはずのものだ」と話しました。

そのうえで、「子どもを亡くした悲しみは8年たっても全く癒えることはない。もうこんな悲しい事故はなくすという思いで、社会は対策に真剣に取り組んでほしい」と話しました。

栃木県警の対策は

鹿沼市の事故をきっかけに、栃木県警察本部は持病による重大事故を防ぐための対策を進めています。

その1つが、すべての交通事故記録のデータベース化です。従来は書類で保存していた物損事故の情報もすべて電子化しました。ドライバーごとに、過去の事故歴を一覧で表示し、同じ形態の事故を繰り返していた場合など、事故の原因として持病が疑われるケースを見つけ出すのに役立てています。

また昨年度からは運転免許センターにベテランの看護師を配置しました。てんかんを含めたさまざな病気について、車の運転に関する悩みや相談を受け付けています。