日米貿易交渉の初会合終了 モノの関税など交渉開始

日米貿易交渉の初会合終了 モノの関税など交渉開始
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アメリカのワシントンで行われた日米の新たな貿易交渉の初会合が終わりました。両政府は、農産物や自動車などモノの関税をめぐる交渉を開始するとともに、インターネット上の商取引のルールづくりについても交渉していくことで合意しました。
ワシントンでの茂木経済再生担当大臣とライトハイザー通商代表による日米の新たな貿易交渉の初会合は、日本時間の17日午前3時ごろから3時間近くにわたって行われ、2日間の日程を終えました。

協議の結果、両政府は、去年9月に首脳間で合意した共同声明に沿って、TAG=物品貿易協定の締結に向け、農産物や自動車などモノの関税の交渉を開始したと明らかにしました。

また、それ以外の交渉分野として、インターネット上のデータのやり取りなどのルールづくりであるデジタル貿易についても交渉を行うことで合意しました。

交渉の中で、ライトハイザー通商代表からは、TPPの発効によってアメリカ産の農産物の輸出が不利になっているとして、その状況を解消するよう求めてきました。

これに対して、茂木大臣は「農産品については過去の経済連携で約束した譲許内容が最大限であると。これは日本側として越えられない一線だという話もしております」と述べました。

当初、アメリカがより幅広い分野の貿易交渉を意味するFTA=自由貿易協定を迫ってくるのではと日本側は警戒していましたが、当面の交渉範囲を絞れたことは一定の成果と言えます。

しかし、これまで、カナダやメキシコなどとの交渉で厳しい要求を突きつけ、最終的に合意させたトランプ政権の通商政策を甘くみることはできません。

来週、行われる日米首脳会談で予測困難なトランプ大統領がどのような要求をしてくるのか、日米交渉は厳しい道のりも予想されます。

デジタル貿易とは

日米間で交渉することになったデジタル貿易とは、主にインターネット上の商取引のルールを決める電子商取引のことです。

例えば、国境を越えてネット通販で購入した商品の通関手続きを簡略化することや、インターネット上の顧客情報などデータ保護のルールづくりなどが含まれます。

TPP=環太平洋パートナーシップ協定の中には電子商取引のルールが存在し、アメリカもTPPの枠組みで一度は合意しています。

電子商取引をめぐっては、ことし1月、WTO=世界貿易機関でも70を超える国と地域が年内に交渉を始めることで一致しています。

日米の貿易交渉でもデジタル貿易が議題となったのは、両国で意見の違いがほとんどなく、早い段階での合意が可能で成果をアピールできるというねらいがあるものとみられています。

また、アメリカとしては、アリババやテンセントなど急成長する中国のIT企業を念頭に、データ管理などの一定の国際ルールを定めようとしていて、日米交渉の成果を国際ルールづくりの弾みとしたい思惑があるものとみられています。

官房長官「有意義な成果に期待」

菅官房長官は午前の記者会見で、「昨年9月の首脳どうしが合意した共同声明の内容に従って建設的な議論がされ、国益に沿った有意義な成果が得られることを期待している」と述べました。