“故郷の被災者に勇気を” 好調ヤクルト支える19歳 村上宗隆

“故郷の被災者に勇気を” 好調ヤクルト支える19歳 村上宗隆
ヤクルトの2年目・19歳の村上宗隆選手は、16日の阪神戦で4号スリーランを打ちました。これで2試合連続となる決勝ホームラン。将来の中軸と期待される19歳は、1軍の壁にぶつかりながら、少しずつ結果を出しています。

2017年 ドラフト1位で入団

ドラフト1位で入団した村上選手は1年目の去年、二軍で17本のホームランを打ち、1軍でも初打席で初ホームラン。鮮烈なデビューを飾ったものの去年のヒットはその1本だけでした。

将来の4番と期待は高く、2年目の今シーズンは、開幕から全試合に先発出場しています。

それでも1軍の壁にぶつかり、16日の試合前時点の打率は1割台。サードとファーストでエラーを合わせて4つ記録しています。

バッティングで春のキャンプから課題とされているのが、ストレートへの対応です。小川淳司監督は村上選手のこれまでの打席を振り返り、「甘いまっすぐをファールにしたり、空振りしたりするのが目立つ。1発でしとめられると変わるんだけどね」と話していました。

課題を克服しようと、村上選手はシーズン中も試合後には、ほぼ毎日、ベンチ裏で30分以上、バットを振ってから球場を後にしています。

そこでは宮本慎也ヘッドコーチや石井琢朗打撃コーチの指導を受けながら、足の上げ方を大きくしたり、軸足への体重のかけ方を変えたりするなど、理想のバッティングフォームを模索しています。

村上選手はホームランやヒットを打って活躍した日でも必ず口にするのが、「守備のミスやチャンスに凡退して、いつもチームに迷惑をかけている」という言葉です。2年目の19歳ながら責任感の強さがにじみ出てきます。

そんな村上選手に小川監督は、今月9日の広島戦の試合前、「気楽にいけよ」と声をかけました。「去年二軍であれだけ打ったとはいえ、1軍で出続けるのは初めてだから。あまりハードルを上げすぎるとよくないからね」という思いからでした。

その効果があったのか、その日、村上選手はホームランを含む3安打を打って、プロ初の固め打ち。さらに12日の巨人戦では、エースの菅野智之投手から155キロのストレートをセンター前にはじき返すなど、2本のヒットをマーク。

村上選手も「すごいピッチャーなので、多少の自信にはなります」と少しだけ笑顔。課題に上がっているストレートを捉える打席も出始めています。
そして、14日の巨人戦で決勝点となる3号ソロを打てば、16日の阪神戦でも決勝の4号スリーラン。2試合続けてヒーローインタビューを受けました。

くしくも4月14日と16日は、高校2年だった3年前、地元・熊本で地震が起きた日でした。村上選手は野球どころではなかったと、被災当時のことを振り返りつつ、こう話しました。

「自分が活躍することで、少しでも被災した人たちに勇気を与えられたらと思っている」。

そして、16日の勝利で、監督として通算400勝を達成した小川監督は「村上は勝負強さが出てきたね。あのホームランは非常に大きかった」と評価しました。

村上選手は故郷の被災地のため、そして辛抱強く起用し続ける小川監督の期待に応えるため、バットで結果を出し続けます。